きのうは萬鉄五郎の解説ボランティアでやってきたのでしたが、
きょうは専門学芸員の方による、「松本竣介」のコレクショントークに参加しました。
雨で企画展もない時期ですが、10人近くの参加者がいたように思います。
その中に、解説グループ仲間が!
やっぱり松本竣介の解説をやっている方です。
専門学芸員のコレクショントークに参加すると、専門的な解説を聞くことができて、日ごろわからなかったことを
この機会に伺える、
というほかに、あ、これを忘れていたな、という解説の基本を思い出せる気がします。
たとえば、この美術館ははじめて、という方に、常設展示室とはどういうものか、
松本竣介舟越保武室とふたりの名前の部屋になっているのはなぜか、
松本竣介は最初、佐藤俊介、結婚して松本俊介、その後、父から改名を進められて竣介の字になったということ、
解説を何度かしているうちに、だんだん、誰もが常設展という言葉を知っている前提で話をしたり、常設展示室の作家についても、誰もが知っている前提で話してしまうことがあったかもしれない、と反省したりして。
松本竣介室のコレクショントークに参加したのは2回目だったかなあ。
今回は竣介の画風の変遷が印象に残った。
現在の展示では、素描作品が多く展示されており、
約150点の素描コレクションのうち、30点を展示していること、
また、常設展示室の1室に、竣介の友達の画家たちの作品の展示があるので、
併せてみてほしい、というお話でとじられたのですが、
その後、前から不思議だったあるタッチの絵について、竣介の細い黒い線はなにで
描かれているのか、などお聞きしました。
誤解していたことがあって、
私は松本竣介は戦争反対の画家だと思っていたんですが、そうではなく、
戦時下であっても画家は自分の描きたいものを書くべきだ、という主張をしたので、
反戦画家ではない、ということでした。
竣介の描いた特攻隊員を描いた絵を戦争絵画の図録でみたことがあって、
あれ?反戦の画家だったのにどうして?と思っていたんでした。
そういう根本的な誤解も、聞いてみなかったらそのままだったと思うので、
聞くは一時の恥というより、
私は何も知らない、
ということを素直に認めようという気持ちですねー。
竣介のあの細い黒い、かっきりした線はなにでどう描かれているのか、
竣介は秘密にしていたようで書き残されたものはないそうです。
その後、解説グループ仲間の方に尋ねられて、宮古市立図書館での、
館長講座2015 in 宮古 第一回についてお話したりして。
きょうも美術館に行ったなあ。
ラジオ体操のようなスタンプカードを個人でつくって、
ちょっとスタンプを押してみたいきもち(笑)。