私は好き 派!
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すきですねー。
おなじ人であっても、メガネをかけているだけでグッと好感度があがるくらいです。
昔の子どもはメガネをかけている子は少数派で、今思うと可哀想なことをしたものだが、
よくメガネを取られて、返してよー!とかやっていたなあ。私はやってませんが、止めたことがなかったので、いまちょっと反省しました。その節はすみませんでした。
メガネを取ってからかうのは、メガネの子が珍しかった時代のせいもあると思うけど、
メガネをかけている子って、特別な感じがしたからではないか。
賢そうに見える。
叩いても壊れない健康というか野蛮な子どもからしたら王子様や王女様っぽい。
メガネを外すと顔がいきなり変わる。
というような理由でやっぱり特別だったのだ。
私はふだんメガネの女の子がプールに入るのでメガネを外す、その顔がいつもとちがうので、ドキドキしました。んーー、クラスに男女1名ずつくらいだったかな、小学校高学年で。
その後中学でメガネのひとがふえ、
高校に入ったらむしろメガネをかけていないひとの方が少なくなった。おいおい…。
それでもやっぱりメガネがすきで、男女とわず、感じいいな~と思うのはたいていメガネをかけたひとだっ
た。恋愛感情までいかなくても、好感をもつ相手ならたくさんいるわけで、その相手はほぼメガネだった。
コンビニ、映画館のもぎり、宅配便のお兄さん、市役所のお姉さん、バス停でスマホをいじっている女子高生、自転車で友達と話しながら坂をのぼっている中学生。
メガネをかけているとどうしてこうも気になるのか!
ためしにいま脳内にある、メガネスナップ集からメガネを外したら、全然つまらない感じになってしまいました。メガネはたんなる矯正器具じゃないし、オシャレですらない。メガネは魂である。といってもいいでしょうか。
私自身メガネ屋さんに8年、いや通算すると9年いたわけだから、メガネについては
いろいろ言いたいことがあるわけだが、
メガネを選びにくるお客さんで、こういうときにかけるメガネがほしい、とはっきり希望がある
お客さんはメガネも似合うし、カッコよく見えた。メガネを長年かけているひとは、好むと好まざると、
光学的なこともにも詳しくなっていくようで、ほんとにお客様ですかあなたは、といいたいくらい、
マニアックなレンズ選びをするお客さんがいたりして、それもまたカッコイイ。
私は藤田嗣治のおかっぱにラウンドの金縁のメガネをかけて、耳にゴールドのでっかい輪っかのピアスをしている自画像がすきなのだが、メガネ店の基本は、直線には直線、曲線には曲線だから、
じゃきっときった直線の前髪に丸いメガネはまちがったコーディネートということになるのだが、
無難に唾を吐きかけて、強烈な自己主張の道を選ぶならもちろん、あの組み合わせは最高だと思う。
というように、
どういうメガネをかけるか、
というのは、
私はこういう人間ですよ、
というのとおなじことなので、メガネをかけているひとには、
無意識のメッセージを感じてしまい、つい、クラクラするのかもしれません。