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高橋コレクション展 ミラー・ニューロン ~東京オペラシティ アートギャラリー(~6/28)

2回目の展覧会ですが、2回行ってよかったです。
というのは、1回目は、わあすごい、これもあれもこれもいいなあ、と喜ぶだけで終わってしまい、
それがいちばん素直な見方で、それでもいいんだけど、2回目でははじめて見た!というショックは
ないかわりに、なんで自分はこれがすきだと思うのか、というところがわかってきた気がします。


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《食物連鎖 Star Wars!》 2008 松井えり菜

実際の展示では作品の上のほうにいるお魚のところに、黒い紙を切り抜いたようなお魚があって、
なんだろう、と思っていたら、そこを引っ張るとじつはオルゴールになっていたもよう。

松井えり菜さんが教えている学生さんたちのレポートマンガが展示会場の外の
テーブルに置かれていて、自由によむことができたのですが、

(このマンガによる《高橋コレクション展 ミラー・ニューロン》のレポートも前回はなかったので、
やっぱり2回目にきてよかったなと。

そのレポートの中で、先生である松井さんが自作について、これはじつはオルゴールに
なっているんだよ、と教えてくれたそうです。

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私が松井えり菜さんの名前と作品を知ったのは、2013年に大原美術館に行った時ですが、
この「サンライズえり菜―大原美術館をおもちゃ箱―」はその一年前の2012年1月1日~4月8日でした。

惜しいなあ(笑)。


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なんとなく、エル・グレコの「受胎告知」がある、倉敷の美術館ということで、
西洋の名画をあつめた美術館だろうと思っていたのですが、

現代美術のコレクションも支援もなみたいていではなくて、去年の夏は秋田ふるさと村の
秋田県立近代美術館でやった「大原美術館展」とたまたま最終日に行くことができた、
オオハラ・コンテンポラリー・アット・ムサビ 」で現代アートを堪能しまして。

この高橋コレクションはもちろん、高橋龍太郎ドクターの個人コレクションですが、
通底する精神があるような気がしました。

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草間彌生さんの部屋、といいたいくらい、草間さんの作品は多く、そのコーナーだけで
展覧会ができちゃうんじゃないかと思ったのですが、

絵画も立体作品もよかったです。

《鏡の部屋―愛は永遠に(№3)》

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小さな窓がついていて、中をのぞくと鏡に映った小さなソフトスカルプチャーが…。

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草間さんが若いころニューヨークに渡って最初に発表した、「無限の網」のヴァリエーション、

《INFINITY-NETS{TWZO}》

2005年の作品ですが、この網目を一心につなげていく画家の心が全身の細胞に入ってくるような
痺れる感じがあります。

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《№27》1997


草間彌生さんの作品を最初に見たのが、「越後妻有トリエンナーレ2012 大地の芸術祭」だったので、
立体の作品がすきだなーと思っていたのですが、

いろんな作品をみているうちに、絵画もすきになってきました。

この網目シリーズを最初にみていたら、たぶん、入り込めなかった気がします。

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《かぼちゃ》1990

平面かぼちゃ(なんとなく平面ガエルからそんなふうに呼んでしまう)は立体かぼちゃより、
ポツポツが迫ってきます。

立体になるとボリュームと存在感にユーモアを感じるのですが、平面かぼちゃには
ユーモアより永遠につづいていく黒の水玉への畏怖をおぼえる…。


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黄かぼちゃ、赤かぼちゃ。かぼちゃは島のひとたちに親しまれていて、
このヘタの部分が流されたことがあったけれど、漁師さんが、あ、あのかぼちゃのヘタだ、と
思って掬って、またもとのように接着された、というエピソードがすきです。

ぷかぷか浮いていたかぼちゃのヘタに、あ、あれだな!と分かった漁師さんもすきです。


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《マカロニ・スーツケース》1965

なんと50年前の作品だ。
当時はこんなにいろんな形のマカロニが売っていたかなあ。

ポップな作品はグッズとしても売られているけれど、これはちょっとちがう気がしました。
金色に塗られているところが日本画の金のようでもあって、金箔の屏風に描かれた秋草の中に
隠れている夥しい虫のようにも思えます。

もっと単純に、こんなスーツケースがあったら持ってみたい、という感想ももちました。

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菅 木志雄 《空態化―7》2011


画像がさかさまになってしまったことをお詫びします(笑)。


菅さんの作品は岩手県立美術館のコレクションにもあり、
2014年度4期常設展にも《縁辺消失(えんぺんしょうしつ)》などの
不思議な額縁が展示されていて、あ、このひと知ってる、と思った私です。






額縁がすきで、美術展に行って図録にはどんなに
印象的な額縁も載っていないことに痛痒をかんじる人間なので、

額縁の作品は印象に残っていたんでした。

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おなじ部屋というかコーナーに、
李禹煥の《Correspondance》 2002

がありました。


Correspondanceとは、一致とか対応しているとか、通信とか、
そういう意味のようです。

そして、以前からよく目にしていたけれど、説明を読みもしなかった
「もの派」について、図録には、李禹煥について


1960年代末から鉄、ガラス、木、自然石など、できるだけ手つかずの物質を一定の関係のもと提示する作品を制作。同時に評論活動も行い、いわゆる「もの派」の動向を制作と理論の両面から主導した。

とあります。


菅 木志雄や、おなじコーナーにあった、関根伸夫も「もの派」の作家というコーナーなのかと思うのですが、
そこに、岡田謙三の作品もありまして。


岡田謙三は秋田市立千秋美術館に岡田謙三室があって、よく見るのですが、
1902年生まれの画家の作品が不思議にこのコーナーに融合していたんです。

ここで岡田謙三!というその意外性におどろきつつ納得でした。
岡田謙三は東京美術学校西洋画科で猪熊弦一郎や小磯良平、荻須高徳、山口長男、牛島憲之、小堀四郎、高野三三男、永田一脩、中西利雄らと同級生でして、藤島武二が先生でした。


牛島憲之の絵は府中市美術館に記念館があって、そこで出会いましたが、小磯良平と猪熊弦一郎の美術館にも年譜があるわけで、そこでこのすごい同級生たちにあんぐりになるわけですよ。
全部知っているわけではないんですが、
猪熊弦一郎、小磯良平、山口長男だけでもうおなかいっぱい…。

岡田謙三、猪熊弦一郎は藤田嗣治と親交があったようです。
藤田嗣治もずいぶんと面倒見のいいひとだったのか、いろんな画家の
美術館にいくとそこで藤田嗣治との親交についての解説をよむことに…気のせいでしょうか。



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これは直島にある、李禹煥美術館(安藤忠雄設計)の庭(なのか?)の
棒と石。

館内は撮影禁止なのですが、中もだいたいこんな感じです(笑)。

いまでも李禹煥がどういう作家なのか、なにをつくったのか、強く引き込まれているわけでないのですが、

行く先々でよく会うので、だんだん親しみがわいてきました。
そのうち恋に落ちるかもしんない(笑)。


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《遠い手のスフィンクス》2006


スフィンクスの長い耳のような髪は革製で、しなやかでどうぶつっぽい。
唐突に加えられた手も、片方に打ち付けられた折れた翼のようなものも、

長い首もみんないい。

おなかのあたりのにじんだような青と茶色っぽい赤も
生理的ななにかのようできれいで痛ましい感じがしていい。


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岩手県立図書館のある、アイーナのなかにもスフィンクスがありまして、

こちらは《風の日のスフィンクス》


短い髪が後ろにシャッとなびいている姿です。

アイーナのなかの美術作品の中でもいちばんすきで、スフィンクスをもっとみたいなーと
つねづね思っていたのでこれはうれしかった。

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そして息子の小学校時代の図工の教科書にも載っていたという、
ヤノベケンジさんの《イエロー・スーツ
》1991


草間彌生さんのやよいちゃんとおなじく愛犬(?)をつれてお散歩のようでもありますが、
不穏なイエロースーツであります。


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私がはじめてヤノベケンジさんの作品を見たのは、
大原美術館でした。美術館に入ろうとしたら、中庭(なのかな)で
クレーン車がうごいていて、この《サン・チャイルド》が組み立て中だった、
そんな心に残る出会いでして。


その後、名古屋市に行ったら駅に「あいちトリエンナーレ」のポスターが貼ってあって、
サン・チャイルドがメインにデザインされていたんでした。
だからもちろん、あいちトリエンナーレにも参りまして。

その後もあちこちで出会うヤノベケンジ作品。でも教科書にも載っているなんて息子に
言われるまで知らなかったです。


(つづく…長々といつもすみません)