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太田記念美術館のHPを見ていたら、「百日紅」(杉浦日向子、実業之日本社 1987発行、私のもっているものは1990年6版でした)が読みたくなり。

というのも。



葛飾北斎の娘であり、浮世絵師としても活躍したお栄(画号は葛飾応為)を主人公とした長編アニメーション映画漫画「百日紅~Miss HOKUSAI~」が今年の5月9日より全国ロードショーとなります。
 映画公開を記念し、太田記念美術館では、葛飾応為の数少ない代表作である「吉原格子先之図」を急遽、特別公開いたします。
 さらに、応為の父親である葛飾北斎、また、「百日紅」で浮世絵師仲間として登場する溪斎英泉(劇中では善次郎)の肉筆画も合わせて展示します。
 応為、北斎、英泉が実際に描いた作品をご覧いただくことで、映画の世界により深いリアリティーを感じていただけることでしょう。


「吉原格子先之図」はたしか去年の春にも展示されたのですが、残念ながらタイミングが合わず。


ふと杉浦日向子の「百日紅」が段ボールの中にあったはずじゃ、と思って。



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ああ、遊び紙にこんな紙をつかって、なんて粋な装丁。

杉浦日向子は当時からすきで読んでいましたが、浮世絵を見るようになったのはここ7年くらいのことで、
当時は善次郎がなにものかなんてどーでもよかったし(いまは英泉もすきだ)、

北斎はさすがに知っていましたが、谷文晁も知らなかった(いまはどちらも知っている、そりゃそーだ)。
ついでに「お江戸でござる」は1、2回しか見ていない。ひどい(笑)。

杉浦日向子のマンガと著作だけで満足だったんです。
北斎もお栄も善次郎も、架空の存在でよかったのです。

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岡田美術館の枕絵コレクションはもちろん、18禁なのですが、いままではすんなり
ちょっと曲がって(寄り道してという意味の方言)見ていた息子だったのですが、


「ダメだった。厳しかった」

そうで今回、まさしく北斎の「浪千鳥」と善次郎こと溪斎英泉の「十二ヶ月風俗帖」が展示されていたのですが、ほかのところはガランとしていても、「春画」コーナーだけが人が切れず断念したもよう(笑)。



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このエピソードも知ったのはここ数年のことで、北斎にも興味がなかった。

のになぜ「百日紅」を読んでいたのか。

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私は杉浦日向子のこういう絵や場面やセリフがすきだったんだなあ。

アゴとか化十とかひどいことを云われているお栄さんですが、スッキリした少年のような
雰囲気の女のひとで、

洗い髪を朝まで垂らしたままにしておくところもよかった。

映画も太田記念美術館もなんとなく、見逃してしまいそうな気がするので、
「百日紅」。