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東京藝術大学大学美術館で開催中の「ダブルインパクト展」では明治工芸の精緻さも楽しんだのですが、

あれ?

この野菜さんたちの涅槃図はどこかで見た覚えがありますが?しかもけっこう最近。



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サントリー美術館で開催中の「若冲と蕪村 生誕三百年 同い年の天才絵師」に出品されていた、
「果蔬涅槃図」京都国立博物館所蔵。2012年の「若冲が来てくれました展」の福島会場で見て、
まあこれで一生みることはないだろう、と思っていたのですが、その後京都国立博物館の常設で見て、
さらにサントリー美術館で見る機会に恵まれ…恵まれすぎやろ。


どちらもお釈迦さまは身を横たえた大根で、そのまわりを嘆き悲しむ野菜果物が取り囲んでおります。

えーーー、これって若冲リスペクトなのかしら。

柴田是真の野菜涅槃図は、「野菜涅槃図蒔絵盆」でして、三菱の岩崎弥太郎男爵のために制作されたものなのだそうです。解説には若冲には言及していないので、
私が知らないだけで、野菜涅槃図というのは若冲以外にも描いたひとがいて、
ひとつの型になっていたのでしょうか。

若冲の制作の動機についてはサントリー美術館の図録に、「安永八年(1779年)の刃は清寿の死を契機として、母の成仏と引き換えに家業の青物問屋の繁栄を願ったとする説が有力視」されているそうです。


水墨と蒔絵の野菜さんたちのお弔い。

ほかにも野菜涅槃図があるのかなーといま思っております。