東京ステーションギャラリーのこのアールデコ風のシャンデリアがすきです。
2/17にノープランで見た美術展のひとつが
2回目の東京ステーションギャラリーの
でした。
2014年12月、東京駅は開業100周年を迎えます。
これを記念して東京ステーションギャラリーでは
「東京駅100年の記憶」展を開催することになりました。
日本近代の歴史とともに歩んできた東京駅は、
関東大震災、原敬首相の暗殺、東京大空襲といった歴史上の出来事とともに、
出会いと別れの場として、また生活の一コマとして、多くの人々の記憶に残る存在です。
本展では近代建築史や絵画、写真、文学など、さまざまな視点から
この1世紀にわたる東京駅の記憶に光を当て、
その文化的な意義を再検証しようとするものです。
【休館日】
月曜日(1月12日を除く)、12月29日(月)~1月1日(木・祝)、1月13日(火)
【開館時間】
10:00 - 18:00
※金曜日(1月2日を除く)は20:00まで開館
※入館は閉館30分前まで
構造煉瓦の連結に使われた木煉瓦の木炭化。
45年の東京駅爆撃の跡です。
きょうは主に絵だけを見てきました。
前回はさっとみたガラスケースの中の雑誌などの資料をみていたら、
小出楢重が谷崎潤一郎の 毎日新聞連載の《蓼喰ふ蟲》 の挿画を描いていたことを知ったよー。
小出楢重もすきな画家なんだが、谷崎とタッグを組んでいたとは知らなかったなあ。
(資料の中に《蓼喰ふ蟲》の挿画があったわけではない)
絵でいちばんインパクトがあったのは、
松本竣介の《駅の裏》 1942
暗い画面なんだけど奥の東京駅は影絵のようで、東京駅のドーム型のシルエットが中近東の宮殿のようでもあり、
煙突からの煙がユーモアと暖かみを添えている。
ハトロン紙に描かれた下書きの、
《東京駅遠望》と何度も見比べてしまったよ。
竣介の他の絵でも、人のシルエットなの、建物なの、というものがあるんだけど、
下書きと《駅の裏》でもそれを感じた。
東京駅の黒っぽいシルエットは巨人が東京の街を覗いているようでもある…それは私だけの見方なんだろうけど。
今回は絵にポイントを絞ってみたのだけれど、
平松譲 《駅頭の夕暮》 1968 もよかったー。
ゴツゴツ塗られた絵の具の物理的な存在感。
伊藤善 《東京駅(爆撃後) 》1945
頭を吹き飛ばされた人のような惨たらしさ。
渡邉美喜 《大都市心象(東京駅正面)》
東京駅が青く彩られていて、その青が神秘的ですごくよかった。
紙本着彩とあったから、油彩ではなく、日本画の岩絵の具の色なんだろうね。その青が素晴らしかったんです。
図録を買おうか迷ったんだけど、絵の部分が実際にその絵を見た後だとあまりに残念で(笑)、
買わなかった。
この美術展のためにあちこちのコレクションから集められた絵だから、一期一会かもしれないなあ。