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「肝っ玉かあさん」ってご存知ですか。


私が子どものころものすごい人気のドラマで、主人公の京塚昌子は

いまでいう、ぽちゃなんだけど、可愛らしくって人気だたんですよね。私も大好きだった。


20代前半の一人暮らし時代、味噌汁に凝った時期があり、

(貧乏でド田舎に暮らしていたので、趣味が読書と料理しかなかったのです…)


薄給なんだが、カツオ節を買ってきて、カツオ節削りで削って、

朝から昆布とカツオでだしをとって、みそは紅白歌合戦、じゃない、


赤みそと白みそを買って、昆布で仕切りをつくってタッパーに入れて、

袱紗みそってやつをやってました。どこまでも凝るのよ凝るときは。


で、味噌汁についても図書館から本を借りてきてあれこれ調べましたよ。


その中に、平岩弓枝の「女と味噌汁」の紹介もありまして、

読みましたよ、平岩弓枝。そこではじめてあの「肝っ玉かあさん」の原作者だと知ったわけです。

まあね、ドラマを見ていたころはこちらも子どもすぎて原作者にまでは意識が行ってなかったんですよ。


味噌汁っていいなあ。


そう思えるようになったのも、この20代前半の一人暮らしの自炊のおかげでして。


実家時代の私は、母親の味噌汁がどーも苦手でした。


もともと汁っぽいものが全部アウトだったんですね。

いまは丁寧につくられたコンソメスープや、米から土鍋で炊いたおかゆや、

夏の冷たいスープや、、、そういう液体ものがきらいじゃなくなりましたが、


当時は液体が敵でしたから…。


母のつくる味噌汁はとにかく具だくさん。おかずと味噌汁を兼用しようというハラだったのか、

まあ母もパートとはいえ、9時から5時までの仕事をしていたし、6人家族で、

祖父と父の弁当作りもあったし、栄養のバランス的に味噌汁にすべてを入れ込めたんだろうなあ





じゃがいもと人参、玉ねぎ、油揚げ、わかめ。


わかめと玉ねぎと豆腐と油揚げ。


大根と人参と大根とかぼちゃ。


白菜と油揚げと人参とサツマイモと大豆もやし。


もちろん、春になれば浅利とか、シジミの味噌汁も始終あがったし、

ドジョウ汁にはゴボウのササガキも入っていたし、

バラエティはあったんですが。


しかし思い出す限りは野菜とイモと油揚げのごった煮的なものです。

そこに冬になると毎回、卵が各人1個割り当てで入っている。


これも味噌汁がおかずの思想の反映でありましょう。


当然、私はこれが大嫌いだった。


当時は生卵が死ぬほど苦手で、半熟だって我慢できなかったのである。

朝からなんで嫌いとわかっているものを出すのか。いや昔の親はヒマじゃないので、

子どもの1匹くらいが嫌いだと言っていても、へーきでした。


うちなんか息子と私しかいないので、きらいなものは最初から買ってこない軟弱さだ。


実家を離れてからは、みそ汁は具が2種類くらいで、スッキリしたものがいいんじゃ!

カツオ節と昆布のダシだわ!


と決めてそっちに邁進しました(笑)。今思っても当時の私は料理にマメだったよなあ…。

薄給の一人暮らしで実家は遠いので、とにかく節約第一なんだが、


バターとカツオ節とコーヒーに垂らすブランデーとリプトンの青缶、


といった私視点での≪贅沢貧乏≫アイテムは欠かさなかった。

で、カツオ節をカリカリ専用のカツオ節削りの鉋みたいなやつで削って、


あー、一人暮らしって素晴らしい!と思ってました。

お金がなくて中力粉1kg100円のお世話になったことが何回あったことか。

中力粉と塩とインスタントドライイーストでフランスパンばっかり焼いていました。お金がないのでまんま黄金伝説みたいな世界だった。


って脱線しましたが、そんな貧乏生活の支えが、


でも、食生活だけは贅沢なんだもん、ということでして。


大家さんの庭先にある山椒の若芽を摘んできて(それは了承済みだった)

吸い口にしたり、フキノトウを摘んできて味噌汁に放したり、


いろいろやってましたねー。もちろん、本を見てね(笑)。いまとちがってクックパッドじゃないのよ。



しかし、


その後実家に戻ってからはまた母のつくる味噌汁の日々ですよ。


実家にもどって見つけた仕事は販売だったが、販売の仕事って、大きな店はともかく、

小さなところだと交代でお昼をとって、忙しいとそのお昼もなかなか取れない、

ということがあるので、


とにかく朝だけはしっかりたべなきゃ、という気持ちになり、

母のつくるごった煮的味噌汁もいやじゃなくなった。

というより、実家にいたときは味噌汁がおいしいとは全然思わなかったんだけど、

自分で味噌汁をつくっているうちに味噌汁のおいしさがわかって、


味噌汁だけで仕事に行くことも多かった。

(当時は夜型だったので、朝が遅かったせいもある)


で、その後なんだかんだありましたが、



ジャガイモは相変わらずすきですが、元夫の実家で

はじめて出されたジャガイモの味噌汁が感激するほどおいしかったので、


ジャガイモだけの味噌汁、というのもよくつくります。

でもジャガイモがちがうのであんなおいしいものにはならないんだが…。


私もジャガイモは自分で育てたやつを使っているんだけど、やっぱり本職の農家が

つくったジャガイモとは比べ物にならないなあ。でもジャガイモの味噌汁、ほんとうにおいしいんですよ。


吸い口にネギを刻んだり、もっと甘くしたかったら玉ねぎと一緒に煮るといい。


大根と油揚げはいちばんよくつくる。定番の味って感じ。


だしはもうカツオ節にこだわっていない。

てか朝からカリカリなんてやってらんねっす(笑)。


前夜に鍋に水をはって、丸ごとの煮干しを2,3本いれとく。

私は煮干しも具のひとつとして苦味ごとたべて育ったけど、

あれは出しガラとして捨てるらしいね。


「あたしンち」でみかんがみそ汁の具について、

友達とお弁当をたべながら話していて、


うちは前夜のギョーザをね、といって友達にびっくりされたり、

煮干しがいやだな、と言って、ほかのうちでは煮干しは味噌汁には入っていないと知ったりする

エピソードが身につまされた。


煮干しはだしを取ったあとそのまま具材として入ったまんまだったんです…。

でもその煮干しをたべてきたおかげで167cmまで育ったのかもしれないしね。


テーマから脱線気味だけれど、味噌汁というといろいろ思い出すことが多くて。


かぼちゃやサツマイモなどの甘いイモは味噌汁の具に向かないというけれど、

私はそれもすきです。実家ではとにかくなんでもぶち込んでいたのでね。


白菜やもやしみたいに水気のでるものも本来は向いていないらしいけれど、

冬の味噌汁というと白菜と油揚げと人参が定番だったし、


甘いイモの味噌汁は身体があたたまって これも冬にぴったりでした。



小学生時代は味噌汁を飲んだだけで気分が悪くなるような子でしたが、

(べつに病弱なんじゃなくて、胃が丈夫すぎて液体ものをたべると胃がおかしくなってしまうのだ)


いまは自分でつくった味噌汁をおいしいと思って飲んでいる、そんな大人になりました。



だしは生協のだしの素だったり、日高産昆布だったり、煮干しだったりいろいろですが、

味噌だけは自家製なので、どんな具材をもってきてもおいしく決まる気がします。


って、いま味噌が60kgくらい備蓄されているんだが、今年は味噌をつくらなくてもいいかな?



ではでは~♪