受験の思い出 ブログネタ:受験の思い出 参加中
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私の受験は3回です。


公立高校、公立短大、公務員。


公の字がつくものばかりである。


国立高校、国立大学、国家公務員ではないあたりが私の限界である。

とほほほ。国立高校ってのがあるのかどうかはあえて調べないことにする。

なんでもすぐ調べるのがいいことか、と赤瀬川さんがエッセイの中で言っていて

すごく共感したのである。


高校受験と短大受験は勉強方法は教科書と問題集と参考書が

基本で、模擬試験で自分のレベルはわかるから、


どのくらいやらなきゃならないのか、

どのくらいやったら合格なのか、


というのは数値で把握しやすかった。

(それと実際に勉強を頑張るか怠けるかは別の問題で、

出来のわるい私が勉強から逃走ばっかりしてしまうのは当然だった)


しかし、


司書になるための公務員試験は、

倍率はけた違いだし、どこをどう勉強すれば受かるのか、

どういう問題がでるのか、雲をつかむような話なんである。


いまだったら、2ちゃんに専用スレがあるんだろうか。

(これも調べないでありそうだ、というだけで書いている)


でも当時はそんなものはなくて、


出題範囲は「図書館ハンドブック」一冊。


これを覚えればいいったって、記憶力が弱いから

国語だけやっていられる国文科に入ったような私が、


なんで暗記地獄に落ちなきゃならないのか。



もっとショートカットはないのか!と思うでしょ。

私も思いました。まわりの子たちもそう思ったみたいで、

とりあえず初級公務員を受けて、運がよければ司書になるとか、

市役所を受けて司書を目指すとか、


そういう方向に行く人もいました。


が、


私は頭は悪いがいつも直球勝負だ。

頭が悪いからこその直球勝負ともいえる。


図書館ハンドブック、分厚い奴ですが、

それを毎日大学ノートにほぼ書き写すみたいにして、

サブノートをつくりました。3回くらい書き写した気がする。


入学時に調子にのって、この短大で最多単位取得の記録を立ててやる!とか

思って単位取りまくりだったので、私にはとにかく時間がなかった。


短大なので4年生大学とちがって、コンパクトにいろいろぎゅうぎゅうなのである。


教育実習も司書実習もあるのである。


寮生だったのでアパートの人よりは時間があったと思うけど、

消灯時間というものがあり、3人部屋なので、ひとりだけ延々起きて勉強もできないし、

授業は9時から16時までびっちり毎日あるし(笑)。


ほんとうにあの4月から10月(一次試験は10月なので)まで、どうやっていたんだろう。


でも、


頑張れば絶対受かるはずだ、


と思っていたんだよね。


当時はボールペンがすきだったので、ボールペンがみるみるなくなって、

芯が透明になっていくのが快感だった。書いて書いて書いて覚えるタイプなんです。

なにしろ元の頭がかぎりなく悪いので、手に覚えてもらうしかないんです。



ふつうの意味では全然常識がないダメ人間ですが、

読書が趣味なので一般教養と、算数がすきだったので数理判断で

かなり点数が稼げたのもこんな私が一次を受かった理由かもしんない。


一方、


専門試験はわからない問題がひとつもなかった。


図書館ハンドブックを丸暗記していたからです。

英語問題も出るといわれて戦々恐々としていましたが、


オーバーナイトローン、とか、

そのほかいくつかの図書館用語が英語でつづられているだけで、

それを英文で説明せよ、じゃなくて、日本語で説明せよ、だったので楽勝だった。


ちなみにオーバーナイトローンとは本の一夜貸しのことです。



3つの受験生時代で、落ちても倍率が厳しいんだから仕方ないよねーという

逃げがあったのはこの試験でしたが、


私は当時は本を読む以外自分はなにもできない人間だと思っていたので、

落ちたら自殺するつもりでした。


死なないで済んでよかったです。


そして、


その後販売も接客もPTAまでやっているところをみると、

私は案外、なんでもやればできちゃう人間だったんだなあと。


つくづくあの時死ななくてよかった(笑)。