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きょうは節分なので(あしたは立春、そんでもって満月です)、

鬼。


特集で行こうかと。

ただいま岩手県立美術館で開催中の


には大きな鬼の絵が出ております。


《第4章 2005年以降「鬼」から》が

鬼さんコーナーであります。

1/30に学芸員によるギャラリートークに参加したのですが、

アート@つちざわ《土澤》には2005年の第一回から関わっているそうです。



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街かど美術館アートつちざわ《土澤》に出品された

「土澤の光の中で」2007年「僕は又三郎に会った」2007年。


これがほんとうに大きな作品で、岩手県立美術館の白い、天井の高い展示室によく映えます。

明るくのびのびして楽しい作品ですが、

韓紙や土佐紙、キャンバスに描かれ、額装されていない大きな鬼たちに惹きつけられました。

紙やキャンバス布の端の、機械的にシュタッと切りそろえられていないところも作品の魅力になっています。



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図録では迫力も画面の風合いも伝わりにくいですが。

《鬼》のテーマに取り組み始めのは、

2000年代に栃木県久那瀬にアトリエを持ち、銀座のギャラリーと行き来するようになってから。

2009年~田舎と都会のそれぞれで暮らす人々の苦しみを知り、社会の矛盾を打ち壊す存在として鬼を描き、



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2011年の東日本大震災当時は栃木のアトリエにいたそうですが、幸い無事で、

岩手の友人と沿岸の町々を一緒にまわったそうです。

そこから鬼は破壊者ではなく、

自然の力と向き合う存在へと変化して、


《動刻》シリーズにつながっていきます。


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私は去年の秋にはじめて街かど美術館@アートつちざわ《土澤》に行ってきました。

そこではじめて《動刻》とであったのですが、パブリックモニュメントのユーモラスな造形とはまるでちがう、激しい力強さを感じました。


そして、

《動刻》は、

《慟哭》と同じ響きを持つことから、
深い痛手を負って嘆き悲しむものが、

自ら立ち上がって動き出す、その逞しさも表しているんじゃないかなあと想像しました。


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これも実物の派手な金と赤に目を奪われます。

タイトルに「もくもく」とついているシリーズは色も形も楽しくて、金も赤もすきなカラーなので、思わず口元がゆるみます。

しかし、

赤い球体の真ん中に、ナイフでスッと入れたようなスリットが緑色の細い線で入っているのです。


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なんだろうなあ、

でもどこかでこのスリットをみたぞ、

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と思っていて、ふと、思い出したのが、

フォンタナの「空間概念 期待」。

赤(青もあるけど)で塗り込められたキャンバスに、ナイフでスッと切り込みをいれた作品です。


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立体作品の「もくもく」も展示されておりますが、ナイフで切り込みは入っていないので、

「もくもく」にフォンタナを感じるのは

私の妄想だと思います(笑)。

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2013年に、渡辺豊重さんは早池峰神楽を見た後、5枚の連作、《時空をこえて》を描いています。


これが高く吊るされて、下から見上げる形なのですが、

舞う人々や囃子や太鼓の響きがやってくるようで、すきな展示方法です。

早池峰神楽はまだ見たことがないのですが、この《時空をこえて》から早池峰神楽も見てみたいと思っています。