これは夏に行った、モエレ沼のガラスのピラミッド、の中で、
アートを見ているところ。
たまたま札幌国際芸術祭だったので、その展示。
息子に限らないだろうけれど、子どもって現代アートと相性がいいですよね。
それかおもっきし古い、古墳とか恐竜とか仏像とか。
モエレ沼の噴水、たいしたことないだろうとか甘く思っていたら
ものすごい迫力で、それを大勢の人と一緒に見ているのがまたイベントっぽくて
楽しめました。
息子はやっぱりはしゃいで、周りの人に迷惑にならないかなーと思っていたけど、
はしゃぐのは息子ばっかりじゃないのよね(笑)。
ああ、子どもだったらこういうのを見て、はしゃぐのもふつうなんだ、と思った。
ふつう、に敏感すぎ?
息子が首も座らない赤ん坊のうちは図書館しか行くところがないわけですが、
ミルクだと目を離せないが、母乳だと銜えさせたらあとは放置で本を読めたので、
おかげで息子が8ヶ月くらいまでよく本をよめました。
まあ、そのへんまでが楽だった時代ですねー。
アトピーで喘息で楽じゃないはずなんだが、そのあとに比べたら、歩く前は寝ないだけで
楽ですよ。寝ないのも大変なんだろうが、アトピーの薬を塗るのもめんどうだし、病院通いも
めんどう。でも歩き出す前はまだまだ楽だったのよ。ふう。
歩き出しても、ベビーカーにくくりつけておとなしくしている時代はまだよかった。
そのうち腕がにゅーっと長くなって、ベビーカーに座っているはずなのに、
図書館の本を棚からバタバタ落とすようになり、図書館に行くのもスリルとサスペンスになり、
それでも行くんだから私の根性もたいしたものなのだった。
息子が1歳10ヶ月で盛岡に転勤になり、引っ越したところが
岩手県立美術館から徒歩5分の好立地(なのか?)の社宅だったので、
社宅と菅原、ものすごいミスマッチでしょ。全然合わなかったねー社宅奥様とは。
私は外でずーっと立ちっぱなしでしゃべっているのが苦手、というより、
理解できない。とっととクルマをだして図書館に行きたいわけだ。
なにしろ息子が小さいうちはまともにできる趣味は読書だけだもん。
読書はいい。すぐに中断できてまた戻れるから。
というわけで、始終子どもを駐車場で遊ばせている奥様連中の前を横切って、
(私は挨拶だけはちゃんとする)
図書館に逃避するか、
ベビーカーでお散歩、をよそおって、美術館に逃避するかでしたね。
美術館の中に入るのはたまーにでした。中央公園造成中で、原っぱで遊んでいた。
最初に見たのが、
「OH!水木展」。
はたして2歳くらいのベビー(水木サン語で子どものこと)にわかっていたのかいないのか。
2歳からあちこち出没するようになりましたが、白い目冷たい目で見られましたよ当然。
それはまだ子どもが小さいからで、仕方ないなーと思っていましたが、
その後、発達障害じゃないかな?というあたりからいっそうことは難しくなり。
それでも連れて行くから私の根性もすごいものがある。
息子が4歳になったあたりから、東京の大きな美術展にも連れて行っていましたが、
(それは父にあずけられるときはあずけたが、まだ元夫が息子を連れて行ってしまうかも、
という恐怖があったので、あまり長期間は預けたくなかったわけだ。父も仕事をしていたし)
子どもに美術を見せて情操教育、なんて上等な考えがこのエゴイストの私にあろうわけがないのだった。
母子家庭でお金はないし(じゃあなんで東京まで行くかといえば、大食い仕事の空き時間に
行っていたわけです。無駄がきらいなので利用できる機会はフル活用だ)、夫は調停でも離婚に応じないので
裁判にステップアップしてるし、パートの仕事は不安定だし、もーね、
非現実の世界に逃避でもしてなきゃやってられんわ!
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」も息子と見た。国立新美術館で。
めずらしく、いいね、と言いおったので、こいつは筋がいい、と思った。
まだ薬は飲む前だったので、つねにチョロチョロしていたんですけどね。
その後はっきり、ADHDの診断が出て、5歳直前から薬をのみ始めた。
いろいろな考えの人もいるだろうが、
私は薬の副作用より、薬をのまないことによって、落ち着きがない、授業に集中できない、
そのことによって周りとの齟齬をきたす、自分に自信が持てない、
などから、問題行動や精神障害に移行する二次障害の方がいやだ、と思った。
まあ、くすりを飲んでもね、チョロチョロするんですけどね。
注意されることも多かったし、はっきりと、
お母さんの自己満足でつれてこられて可哀想だ、
子供は全然興味がないのに、
と言われたこともあります。
なにを言われてもこちらが悪いと思っていると、ひとはどこまでもズケズケと踏み込んでくるものですね。
私は、
そういうことをいうひとの心は美術をみるにふさわしい心なのかな、と思ったけど、
頭は下げておいた。処世術である。
息子はもう、美術館で注意されることはない。
お母さん、あれ見たいね、とあちこちからもらってきたチラシをみながら
リクエストすることもある、程度にすきなジャンルもあるらしい。
図書館でもすきな本を抜き出して2時間くらい、静かにして待っていられる。
大変だった時期もあったけど、だんだん、落ち着いてきて、
いまではいい相棒だ。最初から苦労がなかった人にはこの幸せが
味わえないので気の毒だと本気で思う。
美術館では子ども用の解説をくれたり、プレゼントがあったり、
子どもと美術館にくることを歓迎されている気がする。
それもたぶん、だんだんそうなってきたんだろうなあ。
パナソニック汐留の「パスキン展」のチラシを見たら、赤ちゃんと楽しむパスキン展の
プログラムがあって、息子が赤ん坊からいままでの美術館行脚を思い出しました。



