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きのう見かけた芸能ニュースの中に、「モラハラ離婚」という言葉が
ひっかかってきて、

この本を思い出しました。

「くたばれバカ旦那!」 桃猫

副題が「モラハラ夫との8年間の闘い」

となっています。しかし、強烈なタイトルです。イラストも桃猫さんに
よるものです。

「くたばれバカ旦那~私が離婚を決めるまで」は長期間アメブロランキングの
結婚部門1位であったこともカバーからわかります。

「夫」は浮気をし、浪費をし(一生懸命に桃猫さんはやりくりをし、節約できる自分の
お昼はパンの耳だけだった。パンの耳を冷凍して、離乳食、自分のごはんにするのだった)、
人格否定はお手の物で、すべてにダメ出しを続けます。

とっとと離婚すればいいじゃん、といまの私は思うが、当時は読んでいるだけで
息苦しかった…。当事者だったので。


奥付をみますと、発行は2006年11月22日となっています。

私が家を出たのは2007年1月31日でした。

この本と出合って、さらにそこからネット検索でモラハラ夫から
脱出した人のほんとうに役立つ情報なども仕入れ、

まあ、その後もなんだかんだありまして、
いまの状況を人が見たらどう思うかわからないが、

(母子家庭で頼れる親族もいないし、一人息子は12歳で
障害児。ここだけ言われたらそりゃあどん底でありましょう)


主観的には社宅を出てからきょうまで、
一度だって後悔したことなんかない。

当時のつらかったことはもちろん、覚えていたらやってられないので、
あらかた忘却の川へ流してしまいましたが、

モラハラという言葉からふと、検索したら、
モラハラブログがわんさか出てきまして、

中には自殺を選んだ人もいて、
彼女の妹さんはお姉さんの脱出の手助けをしたのでしたが、

お姉さんが自殺するまで、そして遺書となったブログ(やっぱりアメブロだった)を
読むまで、ほんとうにその苦しみはわからなかったと書いていました。

苦しかったことはほとんど忘れましたが、
友達だと思っていた人たちに全然理解されなかった時の、
頭を殴られたようなショックは消えていません。

モラハラはいじめやセクハラやパワハラと同じで、
どんなに言葉を尽くしても、どんなに理解しようとしても、

結局その当事者にしかわからない苦しみなのです。
ということだけは思い出しました。

悪気はなかっただろうけれど、独身の友達には、だってお金は入れてくれるんでしょう、と言われて
絶望しました。お金の苦労が一番大変なんだから、そのくらい我慢したら?という感じ…。

いくら言っても当事者以外には理解されないことはほかにもありまして、

重ね重ねの暴言や精神的な虐待に麻痺してきて、動こうと思っても
脳みそが恐ろしさに萎縮しちゃって、行動できなくなるんですよ。

こわいよー、ここから逃げ出したいよー、と脳みその片方は訴え続けているのに、
恐怖でちぢこまっているので、全然行動できない。

別れようと思ってから実際に出るまで2年くらいかかりました。

それも経験のない人にはわからない世界なんだが…。



私は基本的に子どもの頃から空想に逃げる癖があるのですが、
この時は火事場の馬鹿力を発揮して、とにかく自分に行動力をつけるべく、
無料法律相談の予定とか、そこで紹介してもらった法テラスとか、弁護士さんとの
予定とか、脱出アパート探しとか、予定を入れに入れて、
いやでも動かざるを得ない状況に持っていった気がする。

さすがに引っ越し屋さんが来てるのに、まだ用意できてませんじゃねえ。

また、弁護士さんに法的根拠をうかがって、自分のやろうとしていることは
法的にも間違っていないことなんだ、と確信を持てたのは大きかったです。

モラハラ夫だと思ったら、なにがなんでも逃げ出すのが先決だと思う。
仕事もないのに、とか、もう少ししたら、とか、考えているうちに、

いちばん大事な命を落とすよ。