ここがはじまりの美術館です。
山から運ばれる際、使われる太い梁が曲がりきれずに、十八間(約33m)の長さに伐られたという逸話をもつ、十八間蔵。明治・大正・昭和・平成と時代の移り変わりを120年あまり見つめ、酒蔵・ダンスホール・縫製工場など、用途を変えながら猪苗代町の方に愛され続けてきました。東日本大震災で大怪我を負いつつ持ちこたえ、町の新たな起点となるべく、無有建築工房(代表:竹原義二)の設計のもと、たくさんの方のご協力を経て、生まれ変わることができました。(「はじまりの美術館」HPより)
入り口からすでに木の匂いが漂っています。伺ったらヒノキとアカマツだそうです。
小沢さんはまず、アフリカをテーマになにか作ろうと思っていて、ここ2年なにかを作ろうとすると思いが福島に向かってしまい、
福島でいちばん有名な野口英世をモチーフに、と考え、野口英世がいたアフリカの絵師たちに野口英世の生涯を連作で制作してもらおう、
そして、アフリカ音楽のミュージシャンにそれを歌ってもらったら?
会津の高校の合唱部のレベルはすごく高いと聞いている、アフリカでつくる音楽のコーラス部を含め、会津の高校生たちに歌ってもらうのはどうか…
ということで、
85年の時を結んで、もし野口英世が現在に蘇って放射能の研究をしていたら?
という想像も取り入れて、野口英世という実在した偉人から、Dr.Nという人物を作り上げたのでした。
(映像コーナーがあります)
黄熱病に打ちのめされ、倒れたDr.N。
Nuclear Power Plant Was Exploded In Fukushima march 2011
Black Dr.N Arrived At Tokyo International Airport
絵の下に帯状の文章があり、
ブラックDr.Nは東京の国際空港についた
原子力発電所は2011年3月11日に爆発した
とあります。
偉大なる我らの祖先 Dr.N は、アクラにいた野口英世の子孫だった…いや、蘇った我らの祖先だった。
Dr.Nは黄熱病の熱に打ちのめされ死んだ。
見よ、見よ、見よ、見よ、
と繰り返される(ピジョン英語で)力づよい歌声…。
見に行くことができてよかったです。