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神楽って難しそう、まったくわからないんじゃないかと思っていたのですが、

石見夜神楽、最高でした。

島根PR情報誌「シマネスク」によると、

「古来より神職による神事舞として執り行われていた神楽は、
明治初期の「神職演武禁止令」によって氏子など里人に受け継がれ、

中でも石見神楽は演劇性や娯楽性が磨かれ、豪華な衣裳や躍動感あふれるダイナミックな舞を特徴とする伝統芸能として広く県内外に普及」

したそうです。石見地方には約130もの神楽団体があり、

神々の大御心を鎮める神事舞から益田に古事記、日本書紀を元にした能舞など多彩な演目は30数演目にのぼるとのこと。


益田市に着いて観光パンフレットや、夜神楽の団体の方から渡された解説プリントでにわかに知識を仕入れました(笑)。

演目ひとつめは、「天神鬼」。

菅原道真の伝説を神楽化したものですが、

この絢爛たる衣裳ときたら!

金色の布地に松や梅の模様が刺繍されていて、上衣の袖や裾にはフリンジまでついているんですよ。

公家顔っぽい方がもちろん道真で、顔の大きい方が家臣の老松。


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衣裳も派手やかですが、舞がまたダイナミックで太鼓や笛の轟くような演奏にあわせて、舞いおどるのですが、ひらりひらりと飛んだかと思えば、烈しく諍う踊りになったり、

思っていたのと全然ちがって、よかった。


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舞の終わりには面を外して、素顔で謡い、舞います。それは神様への奉納の意味合いなのかなあと想像しました。

面も、お能の面と似たところもありますが、やっぱりより娯楽性が高い気がします。

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二つ目の演目は、「大蛇(おろち)」。

須佐之男命の八岐大蛇退治と、櫛稲田姫の嫁取り、八岐大蛇の尾から天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)をとりだして天照大御神に捧げる物語ですが、

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「天神鬼」は神様の大御心を鎮める神事舞でしたが、こちらは神話をもとにした能舞ですね。



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櫛稲田姫を須佐之男命に託す翁。


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いよいよ八岐大蛇に毒酒を飲ませて退治する場面へ。

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この演目の魅力は須佐之男命の活躍より、大蛇の迫力満点の動きにあったと思います。

全体の7割は大蛇の舞!

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八岐大蛇ではありますが、演じる上で4頭の大蛇になっております。それがぐるんぐるん絡まり合ったり、とぐろを巻いたり、凄かったー!

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こんな蛇がいるわけはないんじゃ!

しかも蛇のはずが龍のように鹿の角までつけているし。でも鱗がテラテラ濡れ光るようで、そのグロテスクで動きの大きい舞に釘付けです。

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太鼓の撥さばきがまた凄まじくて、思わず目がいってしまいます。

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最後には須佐之男命が大蛇の頭を斬り捨て、最後の一匹を退治したあと、天叢雨剣を取り出します。


そのあと、やはり須佐之男命を演じた方が面を外して舞い、

最後には今夜の出演社中である、

久城社中全員でのご挨拶となりました。

いやあ、神楽っておもしろいものだったんですね。話している言葉がよくわからないんじゃないか、と思っていたんですが、


よく知っている物語ばかりなので、だいたい見当がつくし、そんなことよりも音楽というか、演奏や謡いで伝わってくるものの方が大きいのだなあと。


うーん、大満足です!