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未年計画名古屋ひつじ物語 羊飼いプロジェクトの軌跡

井上信太(美術作家)+前田真二郎(映像作家)

ヤマザキマザック美術館

2014年11月14日(金)ー2015年2月15日(日)



「美」とは、「羊」と「大」とが組み合わされた漢字で、古来、幸せをもたらすものに使われてきました。人々を災いから守るための神様への供物として、大きく立派な羊を捧げたことから、人間の最も崇高な行いこそが「美」とされてきました。
ひつじ年を迎える2015年の新春にあわせてヤマザキマザック美術館では、井上信太+前田真二郎による「羊飼いプロジェクト」の軌跡をご紹介します。「羊」が描かれたパネルを森や都市などに放牧(設置)し、写真や映像に収めて公開するこの美術作品は、日本国内にとどまらず、ドイツ、ベルギー、中華人民共和国など世界各地で行われてきました。本展では、名古屋の観光名所や味のある路地裏など、さまざまな場所での放牧記録と合わせて、世界中で展開されてきた羊飼いプロジェクトの軌跡を公開します。国境を越えた羊と人間の触合いは、新たな美を発見させてくれるでしょう。
 
【開館時間】
平日:10:00~17:30(最終入館17:00)
土日祝:10:00~17:00(最終入館16:30)

【休館日】
毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日休館)
12月28日~1月3日
 
なお、図録はないのですが、写真撮影OK、照明を落としている部屋ではフラッシュ撮影OKの表示までありまして。

羊さんですが、目も口も鼻もないのですよ。よーく見るとこわい。でも楽しい。羊自体もどこかこわいですもんね。
パンフレットから引用しますと、

「ヤマザキマザック美術館は、18世紀から20世紀に至るフランス美術200年の流れが一望できるコレクションで構成されており、

それぞれの時代を彷彿とさせる優美な内装とゆとりある展示室を演出しており、当時のサロンの雰囲気をそのままにフランス芸術を堪能できる日本で唯一の美術館です。」

そのサロンに羊の群れがなだれ込んでおり、悪夢のようにうつくしい調和をなしております。

私もあんまり絵に詳しいわけじゃないど、バルビゾン派の絵ではとにかく羊がわらわら多く出てくるから、異様な光景でもないのかも、と思ったりして。

後藤美術館もそうだけど、絵画コレクションが展示室や、そのほかのコレクションと融合しているのはすごくおもしろい。

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顔のない羊の群れは実はベニヤ板なんです。

角度によって平面さが際立って、さらに不思議なイメージが。

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アール・ヌーヴォーの家具調度の室内装飾もまたよかったー。撮影OKでうれしい。

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わかりにくい画像ですが、前田真二郎さんによる映像作品のスライドや、大きなパネルの写真によって、

井上信太さんの作品のイメージがより豊かにユーモラスに展開されているのですよ。

いままでにやってきた羊飼いプロジェクトの写真やスライドがサイズも展示手法もさまざまに構成されています。


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すきなコーナー、羊飼いの寝室。

もちろん、こちらの家具類もアール・ヌーヴォー。ひつじのまくらにおそらく羊毛ぶとん、羊飼いはどんな夢をみるのか、ってあれだ、羊が一匹羊が二匹…。

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小さな羊さんたちのコレクションが可愛い。
干支は未年で、このふんだんなるひつじさん。
何しろパンフレットには年賀状にもつかえますとあったしなあ。

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飾り棚のてっぺんにいる猫も美術品であります。あまりに贅沢でおかしくなってくる。


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アールヌーボーのベッドヘッド(脚側だからベッドフットか?)。豪奢の一言ですよ。ひつじ枕ですが、ひつじの毛布にひつじが寝ていたら、メルヘンチックでぞわぞわするだろうなあ。

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羊飼いプロジェクトなので、羊飼い=井上信太さんも登場し、かならず帽子を着用しておられます。その帽子もきちんとアールヌーボーの棚に収められていて、不思議な感じがしました。

なお、たまたまですが、お客さんに解説をしながらあるく井上信太さんがいて、

おおお、生羊飼い!とよろこんだ私です。

生羊と生姜って似てる…いま思いついたんですがどうでしょう。

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うまく映りませんでしたが、長椅子に座っている方が見ているのは、大型プロジェクターに三分割で映し出された、井上信太さんのインタビューや羊飼いプロジェクトで構成された映像。まわりには写真パネルが展示されていて、反対側の壁にはやはり映像がうつしだされています。

(つづく)