池袋モンパルナスとか、竣介が影響を受けた、ジョルジュ・ルオーや藤田嗣治(しかしこのふたりの意識の仕合は師弟関係じゃないし微妙)、アンリ・ルソー、そして竣介のモンタージュの手法に影響を与えた野田英夫の話をしよう、
と思っていたのですが、
気がついたら靉光「花・変様」、竣介「黒い花」、麻生三郎「青年」の新人画会の絵のところで終わってしまった。
お客様がほんとうに熱心な美術ファンで、最初に舟越さんの彫刻がいま巡回展でまわっていて、柚木沙弥郎さんの作品が展示してあるということをお話ししたら、
柚木さんが師事した芹沢銈介に9年師事したという作家が紫波町にいて、何年か前に個展をみたことがあって、
と話が広がったのでした。ほんとうに私よりずっと深く広くいろいろ見ておられる感じで、
解説というより、
水平な時間をもった感じでした。
以前、松本竣介の作品が生誕100年の巡回展で出張のあいだ、松本竣介のかわりに友人である麻生三郎展が開催されていたんですが、
その時もご覧になっていて、絵が戦後すごく変わりましたよね、
と。
松本竣介の解説一回目にこんなお客様と出会えてよかったなあと思います。
まだ竣介の絵についても生涯についても勉強中で、でも楽しかった、ありがとう、と笑顔でおっしゃっていたので、
よし!
来月以降も松本竣介解説続行!と思ったんでした。
解説ってドキドキするし、こんな私の解説なんて~と忸怩たる思いにかられる時もあるけど、
喜んでもらえるとそれが喜びになって、またがんばろうと思えます。
ではでは♪