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【夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ】Bunkamuraザ・ミュージアム 2014年10月18日~12月14日

(北海道立近代美術館 2015年6月27日~8月23日
宇都宮美術館 2015年9月20日~11月23日)

余談ですが、巡回展先の美術館が行ったことのある美術館だと、脳内で展示のシュミレーションなんか、やりませんか?

たまたまですが、北海道立近代美術館も宇都宮美術館も行っているので、む、あそこのコレクションのあれをあーしてこーして、

まで考える。空想美術館は楽しい。



いつも疲れているのが私だが、きのうは宇都宮美術館と佐野市立吉澤記念美術館の2館でけっこう疲れており、

うーん、Bunkamuraザ・ミュージアム、どうしよう…印象派も「ボストン美術館展」「オルセー美術館展」「チューリッヒ美術館展」で、もうおなかいっぱいだしなあ。


と思いつつ、いやでもBunkamuraザ・ミュージアムよ?目の覚めるようなものを見せてくれるにちがいないさー、

と行ってきました。

行ってよかったです!!


美術展のテーマより、どこの美術館でやるかの方が重要な気がします。

「シャヴァンヌ展」「デュフィ展」「だまし絵Ⅱ」といい美術展が続いたから、今度はあっさり?と思っていたのですが、

これでもか!ってなくらいのフルコースでして。デ、デザートのあとにチーズはやめてね!と思ったです。



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【イル=ド=フランスの風景】 1879年 ポール・セザンヌ(1839-1906)

「オルセー美術館展」「チューリッヒ美術館展」でかなりすきになってきたセザンヌですが、

今回はトップバッターでいきなりお客さんの心を鷲摑み!

筆のタッチが清新な印象をあたえるんですよ。


ポール・セザンヌの【大きな松と赤い大地(ベルヴュ)】は油彩でありながら、水彩画のような印象を与える技法や、塗り残しを意図的につくる画面や、

大胆な画面構成が、日本の大正期の洋画家の作品を思い出させる。セザンヌの影響おそるべし!

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【レ・ムレット(小さな積藁】1894年 クロード・モネ(1840年ー1926年)


実際はもっとピンクとオレンジが強く、温かな色彩の絵です。

モネの積み藁は小麦のことだと思うのですが、私が生まれ育った地域では稲藁の天日干しは、田んぼの土に差しこんだ太い杭のに井の字に積み上げるもので、

その風景はモネの積み藁を思い出させる…というよりモネの積み藁を見ると、秋の田んぼを思い出すんですが。

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【睡蓮のある池】1919年

モネの絵は、晩年の視力を失ってからの方が、迫力があってすきです。この睡蓮もタッチが荒く、画面には絵筆のあとが盛り上がって瑞々しさを伝えています。



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【農婦】1938年 ジョルジュ・ルオー(1871年ー1958年)



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【聖書風景ー夕】1953-56年

絵の具が土を乾かしたような質感を与えるようえです。ガサガサした盛り上がった絵の具はどうやってつくったのでしょう。


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【雪の道】 1920年ごろ モーリス・ド・ヴラマンク(1876年-1959年)



フォーヴ、フォーヴィスム、野獣派と称される画家たちの絵も、
数年前はどちらかといえば苦手でした。

いまはむしろ好きです(笑)。

とはいえ、ジョルジュ・ルオーはルオー展、モローとルオー展(師弟だった)を見て、
かなりすきになり、

フォーヴィスムについても前よりは理解が深まったようなきがしています、自分では(笑)。

ヴラマンクは画面が暗くてあんまりすきじゃないなあと思っていたんですが、

この「夢見るフランス絵画展」でみたヴラマンクはどれも見ごたえがあって、
いままでスルーしていてすまん!と思ったです。

彩度と明度の低い、濁った重い色彩が苦手な気がする。



しかし、油絵具の粘り気さえ感じられるような、雪を描いた筆触が特に気に入ってしまい、
出ていたヴラマンク作品のひとつひとつのタッチの違いも味わってしまいました。

年々、1日で回れる美術展が少なくなってきて、体力・気力の衰えを感じてもいるのです。

自分でも神!と思うのは2013年の7月9日~10日一泊二日で
まわった美術展9件。



そごう美術館 生誕100周年記念 中原淳一展 6/1~7/15

サントリー美術館 生誕250周年 谷文晁展 7/3~8/25

江戸東京博物館 浮世絵 Floating Worldー珠玉の斎藤コレクションー 6/22~9/8

貴婦人と一角獣 国立新美術館 4/24~7/15


根津美術館 やきものが好きの浮世絵も好き 6/1~7/15

ブリジストン美術館博物館 色を見る・色を楽しむ 6/22~9/18

岡本太郎記念館

太田記念美術館 江戸の美男子 7/2~8/25

三井記念美術館 大妖怪展 鬼と妖怪そしてゲゲゲの7/6~9/1


これに河鍋暁斎記念美術館も行こうとしていたんですが、ご存知の通り、
アクセスはあまりよろしくないですよ。って、


残り時間がわずかになった時の」サントリー美術館から国立新美術館までの
ダッシュも凄いもんがあったなあ。「貴婦人と一角獣」、

タペストリー6枚だから、20分あれば見られる!というこの咄嗟の
蛮勇も凄いなあ。いまだったら絶対あきらめるな。

というか、

2年前の私はいまの私よりもさらに絵の経験値が低かったので、
かるかったんです。パソコンも画像がふえると重くなるように、
人間も脳内画像がふえると美術館での動作がスローになる、、、ってこともないと思うけどさ。


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【花と花瓶】


ヴラマンクは風景画しかみたことがなかったので、2点あった花瓶にさされた
花の絵は印象的でした。

ヴラマンクはこの素朴な花瓶に花を生けて折にふれて描いたそうです。