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「阪神・淡路大震災20年展 記憶の遠近術 篠山紀信、横尾忠則を撮る」横尾忠則現代美術館


2014年10月11日(土)~2015年1月4日(日)
開館時間:10:00~18:00(金・土曜日は~20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日 :月曜日、年末年始〔12月31日(水)-1月1日(木)〕
ただし10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)、11月24日(月・振替休日)は開館、
10月14日(火)、11月4日(火)、11月25日(火)は休館

[会場]
横尾忠則現代美術館

[主催]
横尾忠則現代美術館(〔公財〕兵庫県芸術文化協会)、読売新聞社

ポスターにもつかわれていたこの写真は、

美輪明宏さんと横尾忠則さんです。筆で唇を塗られているほうが横尾さんですね。




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土曜日は夜8時まで、ということで神戸マラソン前夜に行ってきました。

読みが当たって、静かにほとんどひとりじめ状態で見られましたよ。



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「記憶の遠近法」という澁澤龍彦の本のタイトルを連想しましたが、
1960年代~70年代にかけて撮られた、

横尾忠則とその時代のキーマンたち、あるいは横尾忠則と
出身地の西宮の人々の写真は、

横尾忠則の自伝であると同時に、その時代の懐かしい空気を伝えてもいます。

私は63年生まれですが、私が子どもだった頃や、十代の頃影響を受けたり、
いいなあと思ったり、lどこかで記憶にひっかかっている人たちが
これもその時代の横尾忠則と映っている。

「記憶の遠近術」というタイトル通り、私も記憶の中で前へ行ったり、
こちら側で五十歳になった自分が、30代の若い横尾忠則を若いなあと思って
見ていたり、不思議な空間を体験した気がします。

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ホールに展示されている作品は撮影OKだったので、
画家とそのアトリエの生々しい、エネルギーを感じさせるこの
パネルを撮りました。

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ははは、

これは展覧会にはなかったのですが、ま、図録を買った人への
サービスでしょうか。横尾さんの大好物全員集合の写真です。

子どもが実家に帰った時って、こんなふうになりがちですよね。

大好物だったあれやこれ。そんなに食べきれないよ~ってくらい、
出しますよね、初日は(笑)。2、3日いるとだんだんトーンダウンするんですけどね。

横尾さんはご両親にほんとうに可愛がられて育ったんだなあ、
横尾さんもご両親をすきだったんだなあと思って、うれしい気持ちになる。



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じゃーん。

お顔を拝したのは初めてでありますが、南洋一郎さんです。

私にとっては、「ルパン」の翻訳者ですよ。

小学校のころ、シャーロック・ホームズの全集を読み終わった後に、
今度はもっと冊数の多いルパンシリーズが待っていたもんです。


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南洋一郎さんの冒険活劇小説に胸を躍らせたころ、横尾少年は
特攻隊員にあこがれる少年でもありました。



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こちらは谷内六郎さんと。成城のおうちが近かったころ、
行き来がよくあったそうです。

通いあうものがあったんだね、とちょっと胸がチクッとする場面。


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こちらは澁澤龍彦さんの鎌倉のおうちだから、70年代だねー。
澁澤龍彦は昭和3年生まれだけど、とにかくある時期まで異様に若く見える人だった。
四谷シモンが澁澤龍彦について、
ある時期までは少年のように若く見えていて、ある時期を境にいきなりおじいちゃんになった、
というようなことを書いていて、このころはその異様に若くみえる時期でした。

横尾忠則も相当若く見えるけどね。

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澁澤龍彦があれば三島由紀夫もあるわけで。

三島由紀夫が撮られた写真を選ぶ基準は、

筋肉。

がよく映っているかどうか。

そ、そこなの?そこでいいの?と思うがそうだったらしい。
おなかの筋肉が特によく映っているのがすきだったらしい。

その気持ちはわかるが、わからない(笑)。



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豊島にある、横尾忠則の美術館、豊島横尾館も、「死」のイメージが

ふんだんにまぶされていたけれど、豊島、に死の島のイメージを重ね合わせるように、

横尾さんは生きることと死ぬことがおなじライン上にあるんだろうなあ。


展示されていた写真パネルは一枚一枚が大きくて、写真の力を感じたです。


白い、四角い展示室に、企みもなく、大きな写真パネルが年代順でもなく、

ポン、ポンと展示してある。


写真が大きいので、その前にたつ自分が小さく思える。


静かな展示室には、私と監視員の女性しかいない。


ちょっと不思議な時間だったです。




行く前は、どうせなら横尾忠則の油彩画を展示しているときに行きたかったなーとチラッと思ったのですが、

写真パネルを見ながらその時代を思い出したり、感じたりするのはおもしろかったです。