とうとう、「宇宙兄弟」のお兄ちゃん、ムッタが発射台に向かっています。
「私なら、フロリダの抜けるような青い空の下を、笑いながら発射台に向かって歩いて みせる」
という、向井千秋さんの言葉が連想されます。
益田ミリさんの「オレの宇宙はまだまだ遠い」の主人公・書店員の土田君は、
「宇宙兄弟」を楽しみにしていた孫を亡くした祖父母のために、
「宇宙兄弟」がどんな物語なのか、いまは地上で訓練しているお兄ちゃんが
いつか宇宙に行ける日を、みんなが待っていることを話します。
このマンガをはじめて読んだころは、たしかにまだ訓練中でした。
光明が見えたかと思えば、暗礁に乗り上げるような、そんな感じ。
ムッタにはひらめきがあるし、気が小さいともいえるけど、
違和感に気づく能力が高いし、なにより、人間としてチャーミングだ。
と思って、応援していたのは自分だけではない上に、マンガをひらいたら、
ここにも応援団がいたのか!と思いました。