きのう見てきた「コラボレーション」。
シュトラウスとツヴァイクの互いの才能に惚れ込んだ者の友情とナチスのユダヤ人迫害を描いた舞台、
ということになるのですが、
このポスターに使われているのが舟越桂さんの「冬にふれる」(1996)金沢21世紀美術館と「青い遺跡」(2000)。手前の正面を向いているものが「冬にふれる」だと思われます。
舟越桂さんには冬という題の一連の作品があるそうなのですが、
「冬にふれる」(1996)「冬の会話」(1998)「青い遺跡」(2000)と、近い制作年だということはいま知ったのですが、
シュッとした細身の男性は、舞台のシュトラウスとツヴァイクのどちらと似てはいないのですが(失礼)、
鎌倉時代の仏像と同じ手法の、大理石に彩色された眼に、
舞台の最後にシュトラウスが私たちに訴えかけたものを重ねあわせてしまいます。
端正な面立ちの人物像ですが、能面のように見る人によって様々なものを伝えてくれます。
シュトラウスが手前の「冬にふれる」だと思っているのですが襟の高い薄青い服をきた横向きの「青い遺跡」ですが、
ネットで画像を見つけたので、載せます。
「コラボレーション」の舞台と同じく、この二つの彫刻もコラボレーションしており、
互いに認め合ったふたりの男と、彫刻作品もまたコラボレーションしているように思えました。