弟の修学旅行の記録が実家にあったので、
パンと共に送ってやろうかと。
身内を褒めるのもなんだけど、弟は文章がうまかった。なぜか機械の方に進学したんだけど、編集とかそっちじゃなかったのかなあと思う。
私とちがって満遍なく成績が良かったので、理系でも文系でもよかった、というのが進路決定で問題だったのかもなあ。
「今日ぼくは朝早く起きてしまった。きょうじゃ修学旅行なのだ。ぼくはお母さんにお弁当を作ってもらい、少し早いような気がしたが家を出て学校に向かった。でも行ってみるとだれもいないのだ。ぼくは少し不安になった。」
その後母が腕章は?とやってきて、忘れていたことに気づき、家まで取りに戻ってもらうことになったり、歌のしおりも忘れていたことに気付く。読んでいる方がドキドキである。
13枚の大長編で、乗り物酔いの薬をのんでこなかったことを後悔したり、お風呂でふざけてくれて当然先生に叱られたり、好き嫌いが激しい子だったので、食事では嫌いなものばっかりだったら、と不安になり、
龍泉洞では足元が滑って怖いので、来なければよかったと思い、階段が終わると足が固まっていたり、
いつも先回りして心配ばっかりしているような感じだが、
見るのがすごくすきな子だという感じもあった。宮古水産高校博物館や釜石製鉄所、釜石大観音。海の方に誰かが飛ばした白いビニール袋がとんでいって、それをじっと見ていたりする。
ずっと仲良しの男の子とおなじ班で、夜はまくら投げでなかなかだれも眠らないので、
ついにその仲良しの子が、
「今度なにか言ったらけっつ見せるっこ」
といってやっとしずかになってやっと眠れたこと。
おとなしい優等生的な小学生だと思っていた弟も、わりに仲間とバカばっかりやっていてホッとする。ってもう48歳ですが。
