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ぼんやりしていると入ってこないことって多々ありますね。

逆にあるキーを手にすると、いろんなものの扉がバタバタ開いて、おれはいままでなにをみていたんだろう、というのもよくあることで。

子どもの頃から探偵小説がすきだった。ミステリというより、探偵が出てくるお話。

で、探偵によって謎に満ちていた状況がスッキリ一本の糸で連になるわけだ。

この髙田博厚の「高村光太郎」、秋田県立近代美術館の企画展示室のある5階のエレベーターのすぐ近くにあります。

絵画は企画展示室や常設展示室にあるんだけど、彫刻は庭にある野外彫刻群もそうだけど、館内の彫刻も、通路とか、子どもたちの広場などに置かれていて、

立ち止まって固く鑑賞!と考えずに、歩きながら見てほしい、美術作品に親しんでほしい、という考えなのかなーと思っていました。

でもずっと高村光太郎だと気づいていなかった。いやほんとうに。



渡辺えりさんの「天使猫」に関連しての講演会で、高村光太郎とお父様の関わりについて聞いたことや、

舟越保武の随筆集「巨岩と花びら」をよんで、戦後盛岡に疎開していた頃の高村光太郎はこんなふうだったんだな、と思って、

それではじめて鍵がガチャッと解除されたというか。


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髙田博厚についてはきょうはじめて調べてみたのでした。あーーー、ほんとうに無知なのでなんでもかんでも1からのスタートである。

でも、興味がなくてもとりあえず誰かがいいよ、という美術展には行くようにしています。自分自身の目利きとか勘なんてあてにしないで、誰かの言葉で見る美術展をきめる。

本やマンガやたべもののことだったら、生まれつきすきで「楽しく研鑽を積んできた」(by富岡多恵子)わけだから、

誰がなんと言おうと私はこれだ!と思ってひとの考えには諾うことはないんだけど、

美術展はまず、見に行って、それがあとでなにかに繋がってくることが多い気がします。



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本郷新の「鳥を抱く女」

こちらは美術館入り口から入り口に向かうアプローチ(でいいのか?)にあるのですが、

最初は朝倉文夫の「よく得たり」だけ注目していて、ある日突然、本郷新という名前に目が行って、あ、このひとが、と思ったのでした。
でもなんで「鳥を抱く女」なのかなあ?

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 「鳥を抱く女」は、本郷が札幌円山あたりに住んでいた小学4、5年生の頃、女の子があばれる鶏を抱いている姿に出会った記憶をもとに制作した。女の子の野性味のある表情と大きな眼が、いつまでも忘れられず50年後に彫刻にしてみたという。同時に、裸婦像と違った展開である人体と鳥の組合せという、彫刻の造形としての興味が、創作意欲を刺激し連作した。



暴れる鶏を抱いている女の子は、「動物のお医者さん」のイメージだなー。

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北海道マラソン会場だった大通り公園のシンボル、「泉の像」。

これも本郷新の作品だったとは~。