川崎市市民ミュージアムが写真とマンガのコレクションに力を入れているのは知っていたのですが、
「水野英子展 わたしのマンガの描き方」が私の中で大ヒット!
ナツ・アニメ・マンガ in KAWASAKIの企画のひとつですが、
贅沢なことに、大きなスクリーンに水野英子先生がペン入れをしながら、
自分のマンガ技法について語る映像を貸し切り状態で見ることができまして。
展示作品はそう多くはなかったですが、原画のペンタッチの華麗さに魅了されました。
私は昭和38年生まれで、「24年組」の全盛期が中高生で、
水野英子先生の作品は創刊まもない「LaLa」で読んだくらい。24年組のマンガ家さん達や、トキワ荘のマンガ家さん達が語る伝説の水野英子だったのでした。
トキワ荘仲間の活写する水野英子はお転婆で男の子たちに交じっても全然関係ない、西部劇が描きたいというような女の子。
24年組から見た水野英子はストーリーも絵も、少女マンガは水野先生からはじまった、みたいな。萩尾望都と山岸凉子との対談からの印象ですが。
低く、落ち着いた声だった。イメージの中の松本零士の女海賊エメラルダスの声みたいな。
下書のやり方も、ペン入れの線の引き方も、枠線も、
ドライヤーで原稿を乾かすやり方は私が初めよ、「星のたてごと」からね、
というエピソードも、
紙やペンが昔と変わってきているので、道具ややり方を試行錯誤していることなど、
現役なんだなあ!と思って、いままで読みたいと思いながら、読んだことのなかった水野英子先生のマンガをこれから読もうと思ったです。
手始めに帰りにショップで原画を見た「月光石」(なんとショップで売られているものが最後で、あとは水野先生のところにも在庫はないそうだ)と、自費出版の「トキワ荘日記」を。
手塚治虫の「笑い」という作品。
この彫像の前に立つと笑い声が。
不思議な作品で、手塚治虫がどんな気持ちで作ったのか知りたい。
ほかでは見たことがない立体作品だし。
ナツ・アニメ・マンガ in KAWASAKIの企画展示はほかにも2つあり、
川崎市市民ミュージアム、見どころありすぎて困る、と本気で困った私だった。