萬鉄五郎のコレクショントークの後、おなじ美術館ボランティア解説グループの
Fさんとすこしお話しまして。
先日のアーティスト対談、Fさんは入場できなかったのでどんなでしたか~と。
またこちらはその前日の三沢厚彦さんによるギャラリートークに参加していなかったので、
その情報交換。
とFさんから、三沢さんが京都出身と聞いて伊藤若冲をすぐに思い浮かべたと。
すごい。
むしろ私はなぜその連想にいたらなかったんだろう。
三沢さんのギャラリートークでは若冲の名前は出なかったそうですが、
実物に似せようとは思っていないという、このフォルム。
愛嬌のある目元。実際のジャガーはどんな目をしているのかわからないですが、
青い目ってことはないと思われ(笑)。
ほかの画家についての本で読んだのですが、
画家は意識している画家の名前はかえって出さない、と。
私は京都出身ということで、仏像ネイティブだし、やっぱり木彫に
行きやすかったのかなーという感じ方だったので、
そこか!そこだったか、と。
萬さん解説仲間なので、やはり秋田ふるさと村の、
秋田県立近代美術館の「大原美術館展」の
萬さんの「雲のある自画像」の話もしました。
その隣が、(ああ、図録からの画像だと悲しいくらい
全然色がちがう…)「信仰の悲しみ」。
この「信仰の悲しみ」について語り合い、
萬さんとはフュウザン会つながりの岸田劉生の
「裸婦」もよかったーと。
Fさんは岩手県立博物館で萬さんの解説も長くやっていらしたし、
全体に基礎学力が違う感じなんだが、
それでもやっぱり、「あれよかったね!」という言葉でつながれるというか。
絵は文章より音楽に近いんじゃないかと思う。
東京富士美術館所蔵の象さん。
所蔵作品なので写真をとってもいいですよ、だったのでした。
このまんまるフォルムがだいすきだ。
江戸時代にも象や駱駝が見世物として人々の前に姿を現したことは
あるそうですが、
(落語「らくだ」の枕で噺家さんがそんな話をしてくれるので)
実物を見たことがあったとしても、若冲はきっとこう描いたんだろうなあと
思われます。
その後私の妄想は炸裂し、若冲の絵を三沢厚彦さんの木彫で
立体化したらどうよ!とか、
若冲の「鳥獣花木図屏風」を木彫のANMALSに
置き換えたらどうなるか。
こちらは現在開催中の、
三沢厚彦 ANIMALS2014 in 岩手
の出品リストの半分です。
片方には63点のタイトルがあります。
会場には、一切のタイトル表示もパネルもないです。
画期的!
壁がありますが、もしこの壁を取り払って、奥行という概念を捨てたら、
そこにANIMALS図屏風が展開されるのでは…。と妄想。
ユニコーンの部屋の白のボリュームがけっこうすきで、
全員(全頭?)がこっちを凝視しているようなわんこや猫のコーナーがすごく苦手です。
(苦手というより、視線恐怖症なのでこわい…息子もおなじだった。やっぱり親子だ)
次に行ったら、脳内で絵屏風にレイアウトしてみようかと思います。
ではでは。