{98FC2F94-5476-48A8-A30D-854C2716F675:01}


「きのう何食べた?」は登場人物が年を取る、まわりも少しずつ変化する、
そんなマンガです。

このマンガと出会ったのは6年前の年末だったと思います。
たまたま買った「週刊モーニング」の「きのう何食べた?」でケンジ(表紙カバーのメガネの
男性)が年越しそばにインスタントラーメンを自分のすきなようにカスタマイズして
ひとりの大みそかを堪能するお話なのですが、

これでやられました。すぐにコミックス1巻を買いまして、
あとは月一の連載を楽しみに待つように…。

とはいえ、やっぱり買おうと思っていても忘れることもあるし、
コミックスになってまとめて読むと、またいい、というか。


{21152A2A-AEC2-431F-A03C-B68B0A23CDA8:01}

9巻でいちばんゴージャスなのはこのエピソードでしょうか。

なんと冷凍冷蔵庫が壊れちゃって、にっちもさっちもいかなくなった
ゲイ仲間の小日向さんとジルベールがやってきました。保冷バッグいっぱいの
食材をもって。


{AF7561D9-128C-4A2C-B609-0470EB5494B2:01}

さすが小日向さんの持ち込んだ食材は、倹約がすきなシロさんの
手に負えません。

ローストビーフ用の上等の牛肉の塊に
キンキが丸ごと一匹ですよ。

ほかにもおしゃれで高価な野菜たちがたくさん…。




ここは援軍をよびましょう。

ということで、ふたりの共通の知り合いの佳代子さんという、
主婦歴の長い女性がやってきて、

なんちゃってローストビーフ、
アクアパッツア、
ゴージャスグリーンサラダ

をてきぱきとおしゃべりしながら作っちゃう。


{CE007138-7BEB-468B-9733-120EB850718E:01}


佳代子さんは節約しなきゃといって、サバ料理をパパパッと作ったかと思うと、
いきなり持ち込まれた豪華食材でパーティ料理も作るという、
ベテラン主婦。いやでも主婦の中でもお料理がすきな主婦ですね。
私は豪華食材、自分でも買わないし、作れないなあ。



{1E72815F-C976-4E14-8B69-A2B4A3EDD2BE:01}

シロさんたちも豪華なパーティ料理にうっとりしているし、

せめてこれを、と、小日向さんが佳代子さんに進呈した
バターがエシレバターで、こちらも豊饒のホットケーキの午後ですよ。


ああ、贅沢は素敵ですね。

{CE50C9AA-0526-49C7-B4F2-801E83FA9BD0:01}


ゴージャスといえば、この巻でシロさんが50歳になっています。

連載開始のあたりは私より2つくらい年下だと思っていたのですが、
思いこみだったのかなあ。

ワタル、とは、ジルベールのことです。

小日向さんの若い恋人ジルベール。寝ぐせで着るものに全然かまってない、
いい人そうなジルベールがなんで、ジルベール(笑)。


その答えは今週号の「モーニング」にありました。
家庭教師とその教え子だったんですね。出会いはワタル君が十代半ば。
それでジルベール…。

{D4992AD5-770D-4F86-BFF7-357764315C88:01}


もうひとつ、心にしみるエピソードはこちら。

今年のお花見です。


シロさんのお母さんが病気で入院することになり、

お母さんから料理のレシピを電話で聞くシロさん。

{6BDACD2D-407D-4440-BAB4-798082DF9E3C:01}


高校時代のお弁当のケチャップ味の肉団子と、梅おかかのおにぎり。

スパニッシュオムレツ、かぶと人参の酢の物、小松菜ののりあえ。
こちらはいまのシロさんのレパートリーでしょうか。


{68CBFF91-D8F1-4856-B4B0-3B21C2792CCF:01}


母親の入院、父親の世話、そんなことを相棒のケンジに話して、

「あーあ、俺達年取ったよなー」と嘆息するシロさんですが、

1巻ではゲイと思われることを嫌がっていたシロさんが、ケンジと京都旅行をしたり、
カフェに入ったり、近所を手をつないで歩いたり、

だんだん、ケンジにやさしくなってきた気がします。

このまま、あと少し、連載がつづくといいなあ、と毎回思っているのです。
(そしてどうやらまだ続きそうだ、とホッとするわけです)