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岩手県民会館、夜景。

雨もよいの中津川に映る姿もロマンティックでいいですなあ。


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きょうは桂文珍独演会が岩手県民会館でありました。

岩手生協クオレの催事で、全席指定なのに、開場と同時に並んでいる人の
多いことにびっくり。

あのー、私らサンドイッチとミルクティーで寛いでから上がりますけど、
それじゃ遅いんでしょうか…と思ったんですが、いったいなんで並んでいたんだろう?
当日券があったのかな…?

昼夜2回公演で、演目が違うということなので、昼聞きに行った人が急遽夜の公演も!とか?




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クオレさんへ、のサイン色紙。

絵も文字も達者!

プロフィールを見たら、1948年生まれでした。
そういえば、字のへたな噺家ってあまりいないのでは…。
イメージだけですが、サイン色紙などをみても、みなさん字が達者だ。



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出演者はごらんのとおり、

前座 桂楽珍 落語 桂 文珍 女道楽 内海 英華

トリ 桂文珍 の順番であります。

きょうは中入りはなかったです。



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わが岩手県民会館の緞帳はこれは岩手山でありましょう。

朝日に染め上げられた岩手山。

その時々で緞帳がちがうみたい。


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岩手県民会館のこの大階段を見るたびに、

宝塚ごっこができそうだなと思う。でもやっているひとは見たことがない。


前座の桂楽珍さんは、ふつうは前座は若手がやるものですが、

岩手のみなさんは目が超えていらっしゃるからと私がついてこいと言われて前座をつとめることに、と笑わせ、赤ん坊のお孫さんとの意思疎通の難しさから、「蒟蒻問答」へ。

坊主頭(スキンヘッドというべきなのか?)の楽珍さんが偽物の僧正や永平寺の修行僧をやるとピッタリで、

永平寺と蒟蒻屋の問答場面のアクションが可笑しかった。

つづいて文珍さんの「老楽風呂」。

図書館のCDで聴いたことがあったのですが、

きのうはレストランのマニュアル店員とのやりとりをふくらませていてそこが可笑しかった。

不思議な接客用語にカッカする今時の老人。いや~すごくわかる。私もいいたい。

「こちらカレーライスになりまぁす」

って、いまカレーライスになっているなら、その前はなんじゃ!って。

そしたらこのマニュアル店員はレトルトのカレーパックを出してくるんですよ。ひどい。

枕で、声をかけられて、名前が出てこない人たちが、ほかの噺家さんと間違えたり、

最近の若いひとになると、

「調べます」と言って目の前で、スマホに向かって、「落語家、メガネ」と検索をかける、目の前の自分に聞けばすぐなのに。

調べグセが着いているんでしょうなあ、というのに納得…。

兄弟子の6代目文枝と間違えられる話もして、私は名前、変わってないです、というのがおかしい。

6代目文枝さんと文珍さん、同じ5代目桂文枝の1番弟子3番弟子のほかにも、

テレビで活躍してきたことや、創作落語をやることや、言葉についてのネタがあることなど、共通点が多いなあと。

「老落風呂」の、

ケロリン、という語感の可愛らしさの指摘がそこ?と言われそうだけど可愛くてすきだ。

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えーと、前座~トリの順番が逆になっていますが、トリが「萬両」。

黒の紋付に袴は鼠色で、

金屏風の前ではなしていた「老楽風呂」とは背景もかわり、


琳派風の松の描かれた、舞台のほとんどを占めるような大きな幕が引かれました。

(幕なのかパネルなのかわからないけれど)

古典落語か?と思ったのですが、自在にアレンジが加えられていて、


二代目のボンが妻をうまいこと追い出してかねてから手を出していた女と結婚しようとするが、

妻は実家から博打で借金までしているような不誠実な夫とは分かれて帰ってこいと言われ去り、

喜んだのもつかの間、愛人だった女も若旦那に後足で砂をかけるようにして去ってしまう。

武家浪人が妻に先立たれ、男手一つで赤ん坊を育てようとしたがとても育てきれないので、拾ってくれと赤ん坊を預かった、という発端から、

じつはその赤ん坊、二代目のボンが愛人に産ませた子で、浪人の話は親の目を誤魔化すためだった、という設定だけは同じですが、

「万両婿」や「小間物屋政談」とはだいぶ違うもよう。

時事ネタを巧みにちりばめて、お客さんの笑い声がたえない独演会でした。