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東日本大震災復興支援 特別公開 ゴッホの《ひまわり》展、宮城県美術館に行ってきました。



東日本大震災復興支援 特別公開 ゴッホの《ひまわり》展の開催決定について
このたび、ゴッホの代表作である損保ジャパン東郷青児美術館所蔵の《ひまわり》を、宮城でご覧いただけることになりました。

損保ジャパン東郷青児美術館所蔵の《ひまわり》は、保存管理が難しいことなどから、原則として館外への貸し出しは行われていませんが、未曾有の災害となりました東日本大震災の復興支援として、「浮世絵のような明るい光を求めたゴッホが南フランスのアルルで描いた《ひまわり》で、今なお復興途上にある被災された方々に明るさと勇気を与えてほしい」という被災地からの想いを受け止めていただき、株式会社損害保険ジャパン様と日本興亜損害保険株式会社様の協働による被災地支援活動の一環として、また、地元企業カメイ株式会社様のご協力により、損保ジャパン東郷青児美術館所蔵ゴッホの《ひまわり》の、東北初の特別公開が実現することとなりました。
 
  

1 展覧会概要

(1)  名称 東日本大震災復興支援 特別公開 ゴッホの《ひまわり》展

(2)  会期 平成26年7月15日から平成26年8月31日まで
   (休館日  毎週月曜日ただし、7月21日(祝日)は開館、翌日7月22日(火曜日)は休館)

(3)  場所 宮城県美術館

(4)  主催「東日本大震災復興支援 特別公開 ゴッホの《ひまわり》展」実行委員会 
   宮城県、宮城県美術館、損保ジャパン東郷青児美術館
   読売新聞社、美術館連絡協議会

(5)  特別協賛 株式会社損害保険ジャパン、日本興亜損害保険株式会社、カメイ株式会社

(6)  特別協力 カメイ美術館

(7)  後援(予定) 復興庁、地元報道機関各社ほか

(8)  協賛・協力(予定) ライオン、清水建設、大日本印刷ほか

(9)  観覧料 一般 700円、学生500円、小中高生 無料

(10)  展示作品 
   フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》(損保ジャパン東郷青児美術館蔵)
   パウル・クレー、モーリス・ド・ヴラマンク、長谷川潾二郎など

   国内外の作家による「花」をモチーフにした絵画20点

2 問い合わせ先等

(1)  宮城県美術館        電話022-221-2111
(2)  損保ジャパン 広報部  電話03-3349-3722


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展覧会の名前から、ゴッホの《ひまわり》だけで終わってしまうような錯覚がありましたが、とんでもない。

損保ジャパン東郷青児美術館所蔵のゴッホのひまわりに加えて、
心の底からいい!と思える花をモチーフにした作品がカメイ美術館と宮城県美術館から19点、あわせて20点の豪奢なブーケを頂いたような気持ちです。






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長谷川潾二郎の「バラ」。

潾二郎の絵は静かだけど、死せる自然、じゃなくて、語りかけてくれる自然なんだよね。薔薇と画家の対話が伝わってくるような絵です。


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太田聴雨の絵は、東京国立近代美術館で見てからすきです。色遣いがロマンティックで。

「牡丹芳」は実際には背景がもっと金色で、全体に発光したような感じ。屏風絵でかるく山折りにして展示してあった。


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椿貞雄の「牡丹花図」

なんという偶然か、きょう見てきたばかりの山形美術館のロビーに、椿貞雄の描く少女の絵があって、すごく気に入ったんだけど、そういう絵に限って絵葉書はないのね。紅い模様編みのセーターの少女。


でもここで静物画が見られてうれしかった。名前に見覚えがあるので調べたら、青森県立美術館の「美少女の美術史」にも出ていました。米沢生まれ。

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林武の「薔薇」

もう色が凄くいい!

黒い輪郭線はステンドグラスみたいで、タッチは荒々しいようにも映るけれど、華やかさや生き生きとした薔薇の花にうっとりするだけ。

林武の赤いセーターの女性も、大原美術館展でみたばかりだった。ちなみに林武と椿貞雄、ともに1896年生まれです。



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そして、藤田嗣治の「花と猫」1931年 金箔 油彩 カメイ株式会社所蔵

これが最高だった(あくまでも私個人の感想であります)。



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国立西洋美術館の「坐る女」1929年を思い出しました。

制作年も近いし、去年秋田市立千秋美術館で見た「花鳥図」の複製パネルを思い出すなあ…でも複製はやっぱり複製で、思わず駆け寄りたくなる力はないんだ。

実物見てぇ。でも藤田嗣治の大きな壁画って、私はあまりピンとこないので、この「花と猫」の方がいいんじゃないかと思う。


肝心のひまわりですが、

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展示のために大きな壁でほかの絵とは隔絶した広いスペースを使って、照明はブリジストン美術館か岡田美術館かってくらい、落として、

くり抜いた矩形のスペースの中に、ガラスケース入りのひまわりが咲いていた。

ひまわりを引き立てるバックは青。

損保ジャパン東郷青児美術館の展示よりいいんじゃ、と言いたくなるくらい、大切にもてなされている「ひまわり」なのだった。

絵の横に解説のパネルがあり、中学生の男の子たちが、その解説をスマホにメモったり、激論(?)を交わしたり、迷惑なんだけど、大人たちは忍耐強くて注意しないの。

で、彼らは絵は見ないの。

一度絵(ちがう絵だけど)の近くの壁に手をついて、さすがに監視員が飛んできて注意していたけど、

絵を見ないで説明分を書き写す子どもってあちこちで結構いるよ。どうにかならんのか。予習は家でやって来いだし!


でもあとで考え直したんだよね。

中学生の男の子たちが自分たちだけで、ゴッホの「ひまわり」を見に行こうよ、って思ってやってきたことに。

行儀が悪かったり、迷惑だったりしても、美術館が楽しいところだ、仲間と遊びに行くところだ、と思うようになってくれたらそれがいちばんでは。

照明を落として絵に集中させてくれる展示だったので、今回はじめて気づいた色やタッチがあったよ。

31日までやっているけど、あとはもう動けないから、きょう見られてよかったです。

カメイ美術館について検索したら、萬鉄五郎の絵もあって、にわかに気になったです。

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ルノワール風のタッチと色彩に見えるけど、どうなのかなあ?

いろいろ収穫の多い展覧会であります。