オルセー美術館展
印象派の誕生 ―描くことの自由―
会期 2014年7月9日(水)~10月20日(月)
休館日 毎週火曜日
*ただし8月12日(火)、9月23日(火・祝)、10月14日(火)は開館、9月24日(水)は休館
会場 国立新美術館 企画展示室2E (東京・六本木)
会場 国立新美術館 企画展示室2E (東京・六本木)
開館時間 午前10時~午後6時 金曜日は午後8時まで
*8月16日(土)以降の毎週土曜日および10月12日(日)以降は毎日午後8時まで
*入場は閉館の30分前まで
*8月16日(土)以降の毎週土曜日および10月12日(日)以降は毎日午後8時まで
*入場は閉館の30分前まで
7月9日の初日朝イチで見てきて、全部が見逃せない、すばらしい美術館展だ~と
思っていたのですが、その後も、すべてが見逃せない作品ばかりの美術展を
見続けたせいで、感想をまとめるヒマがありませんでした(笑)。
1,2年後の自分が必ず検索するはずなので、備忘録としても
見た美術展や演劇についてのブログを書いておかなきゃ。
ポスターでも使われていた、マネの「笛を吹く少年」。
この本展の顔でもある作品が会場に入ってすぐのところに、
バーンとあるんです。
凄い自信だ!
最初にこれを出しても、あとにもいい作品がありまっせーという
自信まるだしの展開であります。
もったいをつけて奥に置かれるより、この方が断然気持ちいいですよね。
前に赤瀬川原平さんの本でこの「笛を吹く少年」のズボンの両サイドの黒のラインが
制服のラインだと知るまで、ずっと
ぶっとい描線だなあ、
と思っていました。でも、このズボンの飾り、近くで見るとぬれているかのような黒の線が
すごく効いているなあ、と。
また、図録などで見ていた時には全然分からなかった、金ボタンや笛の輝きがすばらしかった。
ダリのパロディの実物を先に見てしまっている、
本家・ミレーの「晩鐘」。
しかし、実物を見ると思っていたのとはちがって、
いつまでも見ていたくなるような、精神の深いところに差し込んでくるような絵でした。
だいたい、畳一枚分の大きさの作品です。
ジュール・ブルトン「落穂拾いの女たちの召集」1859
画家についてなにも知らなかったのですが、この絵にひきつけられる
人は多く、それがどこからくるものなのか。
非常に細かいタッチで描かれており、気品を感じさせる絵です。
ギュスターヴ・カイユボット「床に鉋をかける人々」1875
この絵も人気がありました。
約1メートル×1メートル50cmの大きな画面が、実際に鉋をかけたように
光ってみえるんです。
思わず鉋をもつポーズをしてしまう男の子や、どうやって描いたんだろう、と
口々に言い合う女の子たち。
床がこちら側に斜めに下がっているように見えて、リアルな労働者の
絵のはずが、どことなく幻想をまとっているようにも見えておもしろい。
ウィリアム・ブグロー「ダンテとウェルギリウス」1850
こちらは巨大な絵です。
280cm×225cm。
神話をモチーフにした絵なのですが、この喉を齧られている男の真っ赤な顔と、
背中を膝でぐいっと圧して、腕をひっぱり、肋骨のあたりを爪で深くえぐる男。
死闘ですよ。
背景の血のような赤の中にいる、悪魔や地に倒れている犠牲者など、
神話なのに、生々しく迫力があり、目を背けたいのについ見入ってしまう。
惨たらしいというより、肉体がリアルで、肉体をリアルに描くことはおもしろい、
と思わせます。
以上、特に印象に残った作品たちその1でした。
ほんとうにいい作品ばかりで、気が付くと図録を全部アップしかねないのですが、
さすがにそれは…。
つづきます。




