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よかったです。

会期は27日(日)までですが、例によって例のごとく土日は非人間的スケジュールなので行けませぬ。

あしたもちょこちょこ用事があるので、きょうしかなかった。そして見逃さなくてよかったです!

なにがそんなに良かったかと言われると、チラシに使われているような、祈りや月夜、静けさ、労働者などを感じさせる作品もそうではありますが、

サムホール群ですね。

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図録はなかったのですが、盛岡市インターネット美術館にサムホール群がありました。

ほかにも代表的な作品があるのですが、やっぱり実物ですよ。ナマですよ。

サムホール、というのは親指を入れる穴、のことで親指を穴に入れて描くサイズの支持体のことだそうです。

あまりによかったので、展示ホールの受付のお姉さんにいろいろ伺って、教えてもらいました。

盛岡市所蔵の澤田哲郎の作品は約790点だそうで、サムホール群の絵は、


展示の一番最後にあった、中野のアトリエの壁に大書されていた、

「三万」

のとおり、三万枚を目指して描き続けられていたそうです。

(個人的には、その下に落書きふうに書いてあった、「ゆっくり いそげ」が目に入ってしまった。宇宙戦艦ヤマトの中に、「焦らず急いで正確にな」というセリフがあるのですが、それを思い出しました)

澤田哲郎展の一番最初には、澤田が旧制盛岡中学時だから師事していた藤田嗣治の二十五歳の澤田哲郎の肖像画と、

澤田のはじめての個展へのオマージュのパネルがあります。

「澤田哲郎の心情」というテーマで澤田が残したキャプションや落書き張などからの言葉が小さなパネルとなって一緒に展示される構成で、

BGMには澤田がすきだったロシアの作曲家(忘れた…すみません)の静かで哀調のある、青い湖のような色の曲が流れていました。私は音楽がまるっきりわからないけれど、絵と音楽がすごく合う!と思って、BGMも含めていい展覧会だなあと。

ボスやブリューゲルがすきなのでそう思うのかもしれませんが、

サムホール群の絵をポスターに使ったら、もっとお客さんが入るのでは、と思ってしまいました。代表作もいいけど、インパクトも必要よ。


ではでは♪