岩手県立美術館は正面玄関からも入れますが、こちらのファサード側からも
入れまっせ―。
で、そこに展示されているのが、新しくコレクションに入った、
土谷武の「鉄と石」です。
先週、美術館ボランティア解説グループの研修会がありまして、
美術館の学芸員の方々から新しいコレクションについて解説を
お聞きしました。贅沢すぎる。
で、この「鉄と石」はもうその時すでに展示がはじまっていたんですよー。
ってことで、きのうの朝の練習の目的はこの「鉄と石」を見ることでした。
目標物があるとやっぱり速く走れていいですな(笑)。
まさしく、一石二鳥…。
この石の傾きと浮き加減、鉄の錆び方など、見飽きない。
ふははは!!
どうじゃ!
ここまで見られるのは朝の時間だけですよ。さすがの私も人が見ているところで
しゃがみ込むのは恥ずかしいので…。
昔旋盤のコースを受けたことがあって、六角ナットとかネジとか、座金とか、
僅かばかりだけど知識があることで、この作品を思わず、
製造業的見地から鑑賞してしまったり(笑)。
どんなことでも知っていることは無駄にはならない(そうか?)。
この錆加減に前原冬樹さんの作品を連想したりもしました。
この大きな弧を描いたファサードと円柱の並ぶピロティ、
その向こう側にいつもは満々と水が張られているのですが、
いまはそこが乾いているので、干潮の気分でてくてくあるくのも
楽しいかもしれません。
この列柱からイメージするのはデルヴォーの作品です。
古代の女神のような女性たちが燭台を片手に柱の陰から
出てくるような気がしませんか?
デルヴォーやルネ・マグリットなど、ベルギーのシュールレアリストは
キリコの初期の絵画に影響を受けたのですが、
この列柱のあたりを見ているだけで、向こう側にシュールレアリスムの
絵画がスライドショーのように見えてくる気がします。




