毎月3日はゲゲゲの日、ですが、本屋さんになかなか寄れなくて。
きのうの下校時に寄ってきました。
息子の「てれびくん」も。って「てれびくん」いつまで読むんだろう?
ぼちぼちやめるか?と言っても、いやだそうです。
大人になっても読んでいそうですが、この1冊を隅々まで読むことによって、
テレビを見ていないのに物凄い情報量を得ているのでまあいいか。
息子の読み込み力はすさまじいですが、教科書を読み込む気はないもよう。
そんなもんよ。
さて、「水木しげる漫画全集」ですよ。二期がすでに計画中ということで、
一体最終的にはどのくらいになるのか。
しかし、この「神秘家列伝下」、東北の有名人が取り上げ荒れているのですよ。
その一人目が「仙台四郎」
このキャラクター、仙台に行くとほんとうにあちこちで見かけるので、なんだろう?と思っていたんです。
さっとしたキオスクでさえグッズがあったりする。
大阪のびりけんさんのようなものだと思召し下さい。
安政元年に仙台の町にいいところおのボンボンとして生まれたものの、
長男のあとの次男、三男と夭逝したあとの四男で、
お母さんが心配して
神さまに取られないように、女の子の格好をさせて4歳まで
育てる。
大事にされ、利発で大人しく、どこでも眠る癖がある以外は、
ほんとうにいい子だったみたいです。
四郎さんはこれと思った商家の前を掃いて、喜ばれていたらしいです。
長男とはずいぶん年齢が離れていて、そのお嫁さんは四郎さんのやることを
いやがっていたみたいですが、
お兄さんはあれのすきなようにさせておけ、と四郎さんを庇うし、
町の人たちも四郎さんが掃いた家は繁盛すると、
四郎さんを温かな目で見ています。
まあどこにでも商魂たくましいねずみ男みたいなやつはいるもので、
四郎さんのキャラクター財布で大儲けするひともいたりして。
この後も、四郎さんが来てくれると繁盛すると言うので
人気者の四郎さんなんですが、
人に裏切られる悲しい出来事があり、消息を絶ってしまいます。
明治37年、日露戦争勃発と四郎さんが蒸発したのは関係ないだろうが、
と水木さんは書き、
昔自分の町内にも四郎さんのような男がいて、ある日やはり消息を絶ってしまった。
そしてそれ以来、町内から「なごやかさ」が消えたような気がする、と閉じています。
田辺聖子さんのエッセイにもやはりそういう、大家のボンで
おっとりして、まわりから可愛がられた子のことがつづられていました。
仙台に行くと、仙台四郎のグッズを見ない方が難しいのですが、
このマンガを読んではじめて四郎さんについて理解しました。
そして岩手ゆかりの(岩手出身ではないですが)柳田國男。
水木さんは遠野で生きていたことがあるのではないか、というくらい、
遠野がすきなのですが、
(「遠野物語」も描いているし、遠野は妖怪度が高いらしいです)
この物語もほんとうに怖い悲しい物語なのですが、
水木さんの「ゲゲゲの鬼太郎」で、子どもたちが神隠しにあって、
不思議な里で暮らしている、というエピソードも何度か見た気がします。
そしてそれがコワくて不思議ですきだった。
柳田國男についてももちろん、大して知らなかったので
去年、じんぎすかんマラソンのあとにあるいた遠野のまちを
いろいろ思い出したりしました。
そして平田篤胤…。秋田の佐竹藩の出身だったのですね。
ということで、この巻は東北の神秘家中心になっておりまして、
身近なところなのに全然何も知らなかったなあと勉強になったのでした。
ということで、
もうお弁当つめて行かなきゃなー。
シャワーも浴びなきゃ!
ではでは♪