5/14、15と1泊2日(しかも盛岡から!)でずいぶんいい仏像展ばかりを
見たものだと感謝しています。いろんな幸運が重なって無事見られたのですから…。
神童寺の日光菩薩・月光菩薩の両像、これは実際の展示でもまるで並んで
話でもしているかのような距離でした。
左が月光菩薩で、右が日光菩薩。
月光菩薩はやや腰をひねっていて、髻の形もちがいます。
日光菩薩はまっすぐに立ってこちらを見ている、月と日の性格を感じます。
制作年代が違うそうで、日光菩薩が十世紀、月光菩薩は十二世紀半ばではないかと
推測されるそうです。
いずれも重文に指定されています。
十一面観音立像 海住山寺 重文
私はほんとうに仏教にも仏像にも疎くて、もしかしたらすごく初歩的なことなのかもしれませんが、
この十一面の意味がよくわかっていません。
しかし惹かれるのです。だって人の顔の上に顔ですよ?
誰が考えたんだろう…。
蓮の上に裸足で乗っているのはお約束ですが、
この観音様は腕がみょーに長く感じます。
腕だけル・グレコ入ってます、みたいな。
そんなに大きくないです。45cmくらい。
こちらは現光寺の十一面観音坐像。坐像はめずらしいそうですが、
このまなざしがクールですてきでした。
十三世紀ごろのもので、坐高74㎝ほどと解説にあったのですが、
あまりにインパクトがありすぎて、もっと大きく感じました。
蓮の花を花瓶ごと持った手の表情もしなやかで艶です。
これは木彫の千手観音ですが、この頭部が。
立像の小さな如来がいて、あたまのてっぺんから如来の仏頭だけ
生えている。ガラスケースに入っていなかったので、
気になる後頭部までバッチリ確認しました。
いちばん後ろの人(?)は、口を大きくあけて笑っているそうです。
千手観音の構造もよくわかっていないのですが、ここでお目にかかれて満足です。
寿宝寺 重文。
十二世紀、平安時代の作だそうです。