「光琳を慕う中村芳中」、英訳は「Hochu Meets Korin」、なんか可笑しい。
図録は日本語ページが301P、英語での解題ページが17Pもあって、解説が読み応えあります。
絵はやっぱり実際に見たものを超えることはないのだし。
と思っていたら、
あら?この絵は見てないなあ。前期だったのかしら、と思いきや、巡回展の岡山県立美術館のみで展示のもよう。
そりゃないぜ!
渡部始興についても最近興味を持った絵師の一人なので、この美術展で出会えて嬉しかったのですが、岡山…さすがの私でも日帰りできないっしょー。
こちらの尾形光琳の「竹虎図」は京都の細見美術館と岡山県立美術館で展示。
しくしくしく。
とはいえ、一覧に載っていた作品が一堂に会していたら、1時間じゃあ間に合いませんから。
美術館について出品作品一覧を手にしたら228点が出品されていることが判明。
いや大丈夫だ!
前期後期の展示替えがあるから、半分強くらいの出品作品のはず!イケる!
と思った判断は正しかったが、こうもおもしろそうな作品が図録に載っていると悔しいですなあ。
でも、それ以外にだっておもしろい作品は多々ありまして。
墜落する鶴。広重にも北斎にもそんな鳥の絵があった気がする。でもなんだろう、このズドンとした感じは。
墨におかしみが滲んでいる。
何を描いても線が可愛いんじゃないかなあ。山口晃さんが手塚治虫の線は何を描いても笑っている、と書いていたけれど、
芳中の線は何を描いてもめんこい。なでなでしたい気持ちにそそられる。
立ち雛を描いたのですが、
なにかこう、表情がね。
解説には、「脱力系」という端的なコピーがあり、それだ!と膝を打ったり。
他にも鹿の角について、「地デジカ」とか、痒いところに手が届くようなコピーのオンパレードで楽しかったです。残念ながら、解説や一覧いはあの名コピーは印刷されていないのですが。
でやっぱり、ぽかんとあいている。愛らしい。
芳中の絵って、可愛いのツボをおさえまくりです。
大黒や布袋、寿老人、七福神もおめでたいというより可愛いかったし、
大黒や布袋、寿老人、七福神もおめでたいというより可愛いかったし、
すべてにおいて、撫でてみたくなる可愛いらしさでした。
(つづく)