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きのうは松本竣介のコレクショントークがあるので美術館に
出かけた私でした。

少し前に松本竣介室のボランティアによる解説を聴いて、ちょっと
興味が出てきたのでいい機会だなーとおもって。

もちろん、どの絵もはじめて見る絵ではないのですが、
解説を聴いてあらたに生まれる感じもあるので、その化学反応を
楽しみに出かけたわけです。

松本竣介の「序説」

一つの画面の中に、いろんな人や町や建物が配置されています。
「モンタージュ」というそうです。

ところで私はこの絵について、いろいろ自己流の解釈をしていたのですが、


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この赤い丸いものを、「真夜中の太陽」だと思っていたんですよね。

やけに小さいなあとは思っていたけど(笑)。

汽車のテールランプだったもよう。知らなかった…。中央にある、
黒っぽいものが走っていく列車…見えんがな。でも太陽というには
無理があるなあとうすうす思っていたので、この一点だけでも
コレクショントークに参加してよかったです。

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そしてこの「有楽町駅附近」

ぶっとい黒い描線がビュッフェとかルオーとかに似ていると思っていたら、

竣介はルオーがすきだったそうです。


ところで、線路は上のアングル、駅舎は正面から見たアングルで、

ふたつの違う視点が組み合わされているというお話を伺って連想したのは、


萬鉄五郎の「筆立てのある静物」「薬缶と茶道具のある静物」でした。



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そしてこの「人」。

なぜこんなに茶色なんだ…もしかしてお金がなかったのか?と
思ったりしましたが、

制作年は昭和22年。戦争中、画布と黒と褐色の絵具を庭に埋めて
守ったため、この色になったもよう。そうなのか!私はずっと
萬さんっぽい色だなあと漠然と思っていました。

この正面の顔の横に、興福寺の阿修羅像みたいに横向きの顔があり、
これはピカソらのキュビスムの影響を感じます。

伺ったところ、竣介は留学せず、一切の情報を美術雑誌から得ていたそうです。

ということはやはり、当時の印刷技術を考えれば、この色は竣介の内側から
出たものなのだなあと。



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「Y市の橋」。横浜駅の月見橋という小さな橋で、形状は変わっても、
現在もおなじ場所にあるそうです。

そしてこれも、不思議な構成になっていて、歩道橋が向こうからこちらへ渡って
いるはずなのですが、どうみても梯子段にしか見えません(笑)。

いくつかの視点を組み合わせて再構成する画面。

もしかしたら竣介も写真をやっていたのかなーと萬さんのことが
頭にあって伺ったら、やはり写真をやっていたもよう。

中学入学と同時に病気で聴覚を失った竣介の心の慰めにと、
お兄さんが贈ったそうです。

とはいえ、そんなにカメラにのめり込むわけでもなかったそうですが、

カメラの趣味を持つ画家に共通の特徴みたいなものがあるような
気がして、しかし私が知っている画家なんか微々たるものなので、

あまり「こうだ!」とは言えない(笑)。なんとなく、おもしろいアングルや
再構成、演出ということを考えたりするのがカメラの目を手に入れた
画家たちという気がするんですけどね。


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「盛岡風景」


もちろん、方向感覚がでたらめな私には、どこから見た盛岡で、

この奥にみえるのが市街地と言われても、ふんふん頷いていても、


まるっきり理解できていない(笑)。野球場は分かるんだけどなあ。


松本竣介はおなじ中学の同級生で、卒業後に親しくなった舟越保武と

盛岡で二人展を行ったときに、盛岡を懐かしんでスケッチしたそうです。


そして例によって、路も建物も不思議な配置というか構成に…。



いままで竣介は青の画面が印象的な、抒情的な絵を描く画家なのかなーと

思っていましたが、「序説)の頃は、出版社を興したり、案外、新しものずきというか、

チャレンジャーなのかなーと思い、それは盛岡で新しい銀行を興そうと思ったり、花巻でシードルを

作ろうとしてうまくいかなかったりしたお父さんとおなじ、


そそっかしい気質だったからかしら。


それにしてもいままでどこを見ていたんだろう、と思うことばかりで、

解説を聴くのはおもしろい。