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近所にありながらずっと入ったことのない、古本や家電などのお店に
入って、探していたマンガはなかったのですが、


お!と思って手にしたのが、

「ルソーの見た夢、ルソーに見る夢」
2006年~2007年にかけて、東京(世田谷美術館)、名古屋(愛知県美術館)、
松江(島根県立美術館)で開催されたものの図録でした。


アンリ・ルソーの絵もすきなのですが、ルソーに影響を受けた日本の美術家たちの
ラインナップに腑に落ちたものがありまして。

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植田正治。島根県と鳥取県の間の、堺町(いまの境港市)に生まれた
写真家ですが、境港市といえば水木しげるロード、そうか、そこか!と
妙に喜んだりして。島根県立美術館の常設には植田正治の砂丘シリーズの
展示があったので、巡回展に島根県立美術館があるのは、なるほどなあと。

植田正治は生涯ルソーに憧憬を持ち続けたそうで、この風船を持つ自画像は
チャップリンとともに、ルソーの自画像を下敷きにしているそうです。

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松本竣介の絵にルソーの影響、ということは講演できいたことが
あったのですが、ルソーがこれほど多くの日本人美術家に
影響を与えていたとは知らなかった。知らないことだらけなので毎日が
大発見だ。これでいいのか。

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横尾忠則のルソーのパロディ。

ルソーの絵の中の不穏なものを引きずり出して形にしたかのよう。


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矢吹申彦のイラストもたしかにルソーの影響を感じられますが、
この図録を読むまで気づかなかった。言われてみれば~の連続であります。

こんなに多くの日本人美術家になぜルソーは魅力的だったのか。



たまたまの出会いで買った図録でしたが、興味深い示唆が多く、
勉強になります。