父の納税やガス代の口座が空になっていて、引き落としができなかった
旨、JAのガス屋さんから教えられて、あわてて入金して、
ふとみたらJAのお向かいが奥州市武家住宅資料館でして。
市役所に固定資産税の納税をし、気になっていたことを確認したのち、
きょうを逃したら私は一生、水沢のくくり雛を見ないままだ、
と思って寄ってきたのでした。
江戸川乱歩に「押絵と旅する男」があり、押絵にはどこか
淫靡で大正の青年文学のイメージというか、探偵小説の趣などを
イメージしていたのですが、
実際にはじめて目にした押絵=くくり雛は絢爛!
華やか!ユーモアがあって技術がある、
パッチワークキルトと歌舞伎がコラボしたような、不思議な世界でした。
市の所蔵となるまえは、武家屋敷の個人蔵だったこれらのくくり雛は、
共通したモチーフが多いなあ、というより、ほとんどがおなじモチーフだなあ?
と思ったら、歌舞伎の挿絵から型紙を起こし、共通の型紙で作られていたから
とのことでした。
歌舞伎にも蒙い私ですが、これらのくくり雛から逆に、
こんなに繰り返し作られるくらいだから、当時のひとには
愛着のある演目だったのだろうなあ、とくくり雛から歌舞伎へ
引き寄せられる思いでした。
(一体一体、クローズアップにしたいくらい。
型紙が同じでも布や顔かたちなどによって、まったく違う印象になるので、
どれもこれも飛ばしてみることができない)
くくり雛たちも興味深かったのですが、
江戸後期のものだという、こちらのお雛様がまたよかったです。
お雛さまは古い時代のものほど、怖くて、怖いほど惹かれてしまいます。
去年は吊るし雛をもとめて、福岡の柳川のさげもん、越後妻有のつるし雛、また十日町の傘にさげたつるし雛も見ることができたのですが、
今年は(できればですが)岩手県内の、今まで気になっていたお雛様をめぐってみたいなあと思います。
【会場】
奥州市武家住宅資料館
【開催期間】
平成26年3月9日(日)まで
【開館時間】
午前9時~午後4時30分
【休館日】
毎週月曜日
(ただし平成26年3月3日(月)は臨時開館)
【料金】
無料
◆◆◆お問い合わせ先◆◆◆
奥州市武家住宅資料館
岩手県奥州市水沢区吉小路43
【アクセス】
JR東北本線「水沢駅」から徒歩15分(車で5分)
【TEL】
0197-22-5642