ブログネタ:最近、イケメンだなあと思う人 参加中
なんででしょう。
笑点は子どもの頃から見ていたのに、当時は歌丸さんより円楽さん(司会になる前の)がすきだったのに、
去年地元の寄席で「ねずみ」を聴いてからすっかり歌丸師匠のファンですよ。
何がいいってまあ、あの仕草、表情、声のつくりかた、とにかくいいんですわ。
噺家はどんなに三枚目で売っているひとでも、手は指が長くしなやかで、見惚れるばかりなんだけど、歌丸師匠は色気があるんだなあ。
本人はさっぱりして清潔感がある(というか脂っ気が抜けているんだが)のに、艶なんですなあ。
歌丸師匠が暇があれば歌舞伎に通ってその演技を盗んで落語に生かしているというのを本で読んで、あの艶は古典芸能に習ったものなのか~と。
はじめて聴いたのは「ねずみ」で左甚五郎が人助けをする噺なんですが(はしょるとそうなる)、
継母に折檻された身体中の傷跡を、友達とケンカしてついたんだ、と誤魔化そうとした子供が問い詰められて、
わーっと泣き出して、おっかさんなぜ死んだんだ、と父親に告げるところで、
生け捕りにされたも同然であります。
その後夏に横浜のそごう美術館で、
幽霊と妖怪の美術展をやっておりましたから特別イベントで歌丸師匠の怪談を聴く機会に恵まれ。
古典落語、なかでも円朝の怪談をずっと研究していまの時代に伝えようとしている、というのを落語の入門書で読んで、
聴く機会があればと思っていたのでこれはラッキーでした。
真景塁ケ淵 第一話 光悦殺し
光悦の善人そのものの顔と声が忘れられない。もう落語から芝居にはみ出しそうなくらいのなり切りで。
でも地の声というか、会話と会話をつなぐ、語りの折り目正しい声もすきなんです。
高座に上がった時の歌丸さんはやっぱりカッコいいし、目がピカッと光って、声が締まって、ずっと聴いていたいくらいだが、
盟友だった先代の円楽師匠が亡くなった時のテレビでのインタビューを見たときの、窶れた姿も、ああ、人間だなと思った。
というわけで歌丸師匠。
2年前まではヒュー・グラントだったわけで、意外すぎる自分でも。