HPに賢治がすきだったぎんどろを植樹したこと、
ここが賢治も教えていた元花巻農学校跡地だったことなどが記されていました。

きょうは雪で生憎でしたが、花巻市文化会館のとなりのぎんどろ公園には、賢治の詩や童話にちなんだ野外彫刻がいろいろあるようです。
きょうの寄席は、
前座 三遊亭たん丈 錦明竹
から始まりました。
前座の方にしては落ち着いた感じ、と思っていたら42歳で脱サラして落語家になったそうです。
前座の方の「錦明竹」は2、3度目ですが、その方の個性によって楽しみどころが違いますね。
たん丈(誕生に引っ掛けたのかといま気づきました)の出身地の秋田弁が炸裂する後半は笑いっぱなしでした。友達が秋田なのでなおさらです。秋田弁も味わいがあってすきです。
白鳥さんは紋が白鳥で、なぜか両サイドにラインが入っていて、
「ジャージのような」と自ら言って笑いをとっていましたが、
袖が扇形で、あくまで白鳥のイメージを強調したコスチューム、いや着物なんですけど、出囃子ももちろん、
ターラリラリラー♪のチャイコフスキー作曲のあれですから。
「シンデレラ伝説」。
古典落語はやらず、自身が創作した落語だけという姿勢で、時々お客さんに古典落語をやれ、と説教されるそうです。
でもお父さんと子どもの掛け合いで進むのは落語のパターンですし、
ネタもおとぎ話や西洋の童話と言った誰でも知っている、わかりやすいものをアレンジしていて、
サービス精神のあるひとだ!と。
「シンデレラって知ってるかい?」
から、継母が連れてきた義理の姉たちとシンデレラで3人だ、と3人がそれぞれ独立して家を建てることになり、
(それ「3匹の仔豚やん!)
狼に食べられた姉達の復讐のため、真っ赤な頭巾をかぶり、
(「赤ずきん」かい!)
狼の腹を切って義理の姉を救い出せば、胃液でドロドロに溶けて、
(「狼と七匹の子ヤギ」か?
岸田今日子の骨と肉の噛みちぎられる音が響く童話も相当でしたが、ドロドロ…そうだよなあ)
そのお姉さんたちの髑髏をせめてきれいなところに、と森をさまよっているうちに泉に落としてしまい、
すると女神が現れて、お前の落としたのは、
金の髑髏か、銀の髑髏か、ドロドロの髑髏か。
(「金の斧」)
その後も続くんですけど、そしてなにより白鳥さんの表情が迫力があって、
お客さんはずっと笑いっぱなしでした。
そして息子がきょう一番ウケていたのが、
桂雀々の「手水廻し」
地方に呼ばれて行って、泣いて帰った話の毒気たっぷりの枕から、
「手水を回して」
と言われたのがなんのことやらわからないお店の料理人や主人が、
ちょうず、すなわち「長頭」だろう、
と、頭のながーい男を頼む。この男の頭の長さを、桂雀々が視線と表情で表現するのですが、
なぜか、
「ガラスの仮面」のマヤちゃんの伝説の舞台「雨やどり」。
地味な話だと言いながらけっこうあれは力が入っているエピソードだったなあ。
片思いの野球部(だったかサッカー部)のキャプテンの顔を見上げる、その顎の角度を実際に運動部のガタイのいい人に頼んで見上げて決めるんですね。
それを連想しました。または「進撃の巨人」の奇行種とか。
この長い頭をぶん回す場面の破壊力は凄かった。もう笑いが止まらない。
その後、大阪のちゃんとしたお店に勉強に行った一同、
やってきた手水鉢に、お清めの塩を、
味付けの塩と思い込み。
フィンガーボールの水を飲んでしまったお客様に恥をかかせないように、主人もフィンガーボールの水を飲んだ、これがエチケットのはじまりだ、というような話を昔読みましたが、
手水鉢の水を海で溺れそうな気持ちで呑むのが落語。フィンガーボールの水より豪快!