原作を読んでいないめずらしい観客です(笑)。

書店で気になっていたし、すきな作家が
お勧めしていたので読もうと思っているうちに、
映画化されたので。



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この息子の頭をなでる場面に、
映画を見ていた時は涙が出そうになった。

お母さんに息子だとわかってもらえなかったときの悲しみ。

ポスターや映画の予告のイメージで、なんとなく、息子はひとりで
お母さんと暮らしていたんだろうなあと思っていたけど、

実際は自分の息子との3人暮らしで、この息子もおばあちゃんのことを
気にかけていて、素直でいい青年だった。

森崎東監督が長崎出身ということもパンフレットで初めて知って、

映画の中に出てくる、長崎ランタンのお祭りで亡くなった夫や幼馴染、
小さかったころの息子と若かった自分に会う場面が色鮮やかでしみた。

「男はつらいよ」の初期の方で、寅さんが瞼の母に会う切ない夢を見るシーンがあるけれど、
あれも森崎東監督だった(たぶん)。

ホームで出会う認知症のお年寄りのひとりひとりに人生があって、その人生で
いちばん印象深い年齢を生きているところもよかった。