ブログネタ:なりたい顔
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すきな顔はたくさんあるけれど。
年々、いろんな年代のいろんなタイプの顔がすきになってきたんだよね。
でも顔だけすきな顔になれても、自分にあうかなあ?
若い頃憧れていたのは山口小夜子さん。
きょう、プラザおでって6階「てがみ館」に行って、「追悼・中村誠」の手紙と仕事の展示もみてきたのですが、山口小夜子のポスターもあって。
あの切れ長の媚びない目に憧れたなあ。
「小夜子の魅力学」という本が当時出ていて、図書館から借りて読んだもんね。
当時はまだあんまり一般的じゃなかったストレッチという言葉をおぼえたのもこの本だった気がする。とにかくちょっとでも時間があればストレッチ。空港でも駅のホームでも、ひょいっと脚をあげてへーきでやっちゃうんだそうだ。そういうところも含めて憧れの存在でしたね。
切れ長の目と言えば、マンガですが、松本零士の描く女性たちの顔もすきだった。いまだったら簡単なんじゃない?バッサバッサの付けまつげもあるし。
とはいえ、いまは昔ほどエメラルダス(女海賊。ハーロックの親友の恋人)になりたいって気持ちは失せましたなあ。第一、あんなに細かったら死ぬわ(笑)。松本零士の女たちは見る対象としてきれい、って感じ。
自分もなりたいなあと思う顔といったら。
昔からいまにいたるまで、その変化を含めてなりたい顔、すきな顔は倍賞美津子。
20代のピチピチで山猫みたいな美女だった頃もすてきだと思うけど、
なんといっても40歳頃の「みんながミズ日本」のポスターですね。
笑いじわ上等!って感じの思い切りのいい笑顔が最高で。もちろん、もとSKDのダンサーだから鍛えられたスタイルがまたカッコいいんだ。
私にとってカッコいい女は峰不二子じゃなくて、倍賞美津子だ。
友達も倍賞美津子、カッコいい!と言っていて、彼女の誕生日に倍賞美津子のポスターをお店からもらって、プレゼントしたもんね。
それから30年。
倍賞美津子もいつの間にかおばあちゃんになって、ばあば、と呼ばれるのが聴きたいから一度や二度じゃ返事をしないで、その響きを楽しむ、というインタビューを読んだよ。「ゆうゆう」だったかな。ええ、愛読雑誌ですよ。ふふふ。
女優さんだからいろんな役柄を演じるけれど、どの役柄も実際の彼女が透けてみえて、カッコいい。
貧乏な村の女校長。ばれたら大変なことになる贋金づくりに荷担しつつも、平然としらを切ってやり抜くカッコよさ。
「陽暉楼」の女将。亭主の浮気を知って、温泉に乗り込んでいくところもかっこよかったなあ。みたことはないが、女囚なんかの役も似合いそうだ。
「OUT」ではヒロインじゃなくて、弁当工場の班のリーダーでダサいトレーナーを着て、姑の下の世話ということを聞かない娘たちに翻弄されて、全然かっこよくないはずなんだが、
シャワーキャップに水着で例の切断仕事をする場面で、「なんかこんな妖怪がいたね?」というところが傑作だった。湯婆婆ですよ、ジブリの。映画の終わりの方で姑の葬式を出してきた、という設定で黒のドレスで煙草に火をつけてもらってふーっと一服する場面がきまってた。
なにをやらせてもカッコいいし、ユーモアがあるし、色っぽいんだよなあ。
ぼちぼち70歳に近くなってきているわけで、女優さんとしては美白ライトでもっとこう、皺を飛ばして!とかいう人も多いらしいし、それが普通だと思うんだけど、
なにかのインタビューで読んだんだが、皺もシミも白髪も、全然隠そうと思わないんだそうだ。
もちろん、アンチエイジングという名のしわ取り手術もやらない。この皺は私と共に生きてきた皺だから、皺をとったら私じゃない、
という考えなんだって。くーーーー、さすが倍賞美津子。
1946年11月22日生まれだから、今年で67歳。
私なんか50歳を前にほかのことは仕方ないとしてもおでこの皺だけはなんとかならんかと思っている。いさぎよくない(笑)。
あーいう顔になりたい、っていうのはけっきょく、
あんな生き方をしたい、あの人の心意気がすきだ、ってことよね。
私もなりたい、
皺も私よ、と思いっきり笑って、白髪も薄毛もどーんと映さんかい!と胸を広げるような倍賞美津子に。
すきな女優さんはたくさんいますが、皺ごとすきな女優さんは倍賞美津子だけですね。