懐かしのマンガをよみたくなって、絶版でも品切れでもAmazonで宅配してもらえるなんて、
夢のようである。
子どもの頃の自分に持って行ってあげたいものは山ほどあるが、
マンガもそうだなあ。マンガは大好きだったけれど、お小遣いで買えるのは「別冊マーガレット」と「花とゆめ」がせいぜいだった小学校時代。
雑誌で連載を早く読みたいから、コミックスなんて贅沢品までは手が回らない。
あの時読みたかったマンガはじつはまだまだあり、ジュンク堂にいくと目の毒すぎるので、できるだけ見ないようにしている。
「地獄でメスがひかる」高階良子作 月刊なかよし 昭和47年7月号~10月号
小3の時だったんだ。5年生くらいで読んだ気がしていたけれどなあ。
容貌に恵まれない、というよりどうも家族運が悪かったのじゃないかと思われる、
ひろみという少女と天才ドクターの物語。
今回読み返してはじめて思ったんですが、
「ブラック・ジャック」にも似てますなあ。
家族から残酷に扱われ、自殺しようとしひろみを、
つぎはぎだらけの完璧な肉体をつくり、あとはそこに生きている人間の脳を移植すれば完璧な美貌の人間が誕生する、という謎の研究をする自称天才医師が助けた。
ピノコとB・Jみたい!
ピノコは双子のお姉さんのお腹の中の腫瘍と思われていたんですよね。家族に虐げられていた孤児状態。
合成繊維でできたボディーに腫瘍の中から取り出した目や内臓や脳みそなどを組み合わせてできあがりの、
成長しない生きている人形ピノコ。
ピノコは永遠の幼女であるように、天才外科医の巌先生の手で美女に生まれ変わったひろみも、
完璧なうつくしさを手に入れたはずなのに、心はいつもうつろです。
自殺からすくってくれた巌先生がハンサムだったからではなく、
(それにしても黒髪にクールな容貌…ブラック・ジャックっぽいとか思うけど、ブラック・ジャックの連載はまだ先です)
はじめて優しい言葉をかけてくれたことですきになったひろみ。
ハンサムだからじゃないんですよ?
生まれ変わって美しくなったひろみ。
さあ、ここから自分を馬鹿にし虐待してきた家族(どうやらお父さんが浮気相手との間につくった私生児ということでも虐められているもよう)への復讐か!
と思っていたのですが、なぜかうつくしくなってもひろみの人生は…
(つづく)
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