
巨匠ヴィスコンティの名作ですが、3時間、しかも中劇の赤いふかふかのシート。
眠くなるに決まってんじゃん(笑)。
いびきがあちこちから聞こえて、私もうつらうつらしたですよ。
ストーリーなんかどうでもよくて(ひどい)、
レースをふんだんにあしらったドレスや凝った三つ編みがうねる髪型や、貴族の屋敷のインテリアとか絵画とか。
私、はじめて美術展でよく見かける肖像画の意味がわかった。
あれは名門貴族のおうちのマントルピースや居間に飾られるものなんですね。
メトロポリタン美術館展には悪いけど、あの展示、映画の方が豪勢だった気がするの(笑)。
とにかく贅沢なんだ、すべてにおいて。舞踏会の場面なんか、この女優さんひとりあたりいくらくらいかかってんのかなあ、とドレスやアクセサリーにボーゼンとしましたもん。何十人ものの舞踏会で、どのひとも引け劣らず豪奢で絢爛。
「山猫」というタイトルだし、挑発的な眼差しの女優がポスターにつかわれているので、
てっきり、
貴族の息子を誘惑する山猫のような荒々しい女、
の話かと思ってました(笑)。
それにしても往年のイタリア映画は女優も俳優も、絵になる役者ばっかりで。
イタリア絵画そのままの顔とコスチューム!
劇場で見られてよかった。
ちなみに1963年、わたしの生まれた年に制作された、
1860年のシチリアを舞台にした貴族の斜陽を描いた作品でした。
「太陽がいっぱい」
以外でアラン・ドロンをはじめてみたけれど、
....やっぱりよさがわからず、
主役の公爵、バート・ランカスターに惹かれるというものですわ。
ではでは☆