表紙カバーは清春くん。リアルのタイトルロゴのニャロメピンクといい、
なにか熱や体温のようなものを感じさせます。
さて、トライアルの結果はどうなったのか、の野宮くんを置き去りに、
今回は野宮くん以外のキャラクターたちが俄然動きます。
(野宮くん…私は待ってる、待ってるからね、と声援を送って来年の誕生月まで待つです)
相変わらずの清春のマイウェイ人生。チームワークよりオレワーク。
しかし、
そう、彼は変わりたいからチームから離れてキャンプに参加したのでした。
そのキャンプでは自分がまた同じ壁にぶち当たってしまい、キャンプの同じチーム(チーム名:うどん)メイトに腹を割って話します。変わりたいと。
おなじチームのコウくん。彼も変わりたいと思ってキャンプにきたのでした
。ささやかな端役の彼にも、井上雄彦は変わりたいと願う力を与えています。
ふみかちゃんって…。
もうひとりの「リアル」の主人公久信くんの彼女。見た目はぶっ飛んでますが、
彼女がここにきたのはやっぱり久信のことがあるからでしょう。彼女は変わろうと猛然と動き始めた久信にきっと力を与える存在になる、そんな気がします。
そして、ある意味もっとキツイ状況に自らを追い込んだスコーピオン白鳥。
このページが12巻のラストなので、スコーピオン白鳥の過酷なあしたはどっちだ、
と思って1年耐えるのです。
「リアル」に出てくる人物たちはみんな少しずつ自分に似たところを持っている気がして、
どのひとのことも励ましたくなる。
自分で自分を応援しているようなものかもしれないですね。
久信のお母さん、たぶん、私とおなじくらいの年齢だと思うんですが、
私が思いきれなかったアレをやりおった!隅に置けない!
久信のお母さんもお父さんも、
安曇もリョウも、
みんな変わりたいと思っていて、一歩前へ出たという巻でした。
で、意中のあのひとは…。
いや、彼はきっと変わります。自分が自分を信じられない日はあっても、
野宮くんを信じない日はないです。
9巻から11巻の張りつめた弦を一度緩めて、
さらに遠大な的に向かって弓を引く、その予感がある巻でした☆
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