よかったです、「宇宙兄弟」。
連載中の「週刊モーニング」は時々買うものの、
「宇宙兄弟」は飛び飛びにしか読んでいないわけで、
日本人の兄弟が宇宙に行く話。
と思っていました。
宇宙や訓練や適性試験のリアルさも良かったのですが、
物語のはじめの方で、
いよいよ宇宙に向かって発射されるロケットを見に来ていたムッタ(お兄ちゃん)が出会った不思議な老人が、
宇宙ロケットの動力は人間の魂だ、
と言う、
それがこの映画全体を貫いていた気がします。
(パンフレットで確かめたら実際に月面に降り立ったアポロ11号のメンバーだった。パンフレットも買うもんだとつくづく思った)
ひたすら宇宙への道をひた走る弟と、
自らの限界を決めてあきらめてしまった兄。
そんな兄・ムッタを見守っていたのは両親だけじゃないし、待っていたのも弟・ヒビトだけじゃない。
脇役ということになるのでしょうが、宇宙飛行士の試験を受けたメンバーでもないし、
筑波宇宙センターでちびっこ達に解説をしているお姉さんだけの権田原さんが、
ぎりぎりで2次試験に落ちそうなムッタを、
「兄弟で宇宙に行くなんて夢があるじゃないですか」
と、試験について発言権はないのに手を挙げてがんばっちゃうところとか、
(原作は読んでいないのでこれが映画オリジナルキャラクターなのかもわからないのですが)
堤真一が演じた宇宙飛行士選抜試験官、星加がムッタのことを買っていて、
なにかとフォローしていたこととか、
宇宙の話なんですが、宇宙に行く原動力は魂だというのがわかるエピソードばかりで。
映画館を出た時に、カップルの男性が
「いや、漫画では
ムッタ宇宙に行ってないし」
と、連れの女性の原作ではどうなってるの、という質問に答えていて、
ええええ、じゃあ、あの結末はありなんでしょうかと思った(笑)。
でも映画らしい映画をみた、という思いです。
子ども時代の兄弟もほんとに髪型も顔立ちも雰囲気が似ていて、
パンフレットをみたら、実際には1歳しか違わない1999年生まれと2000年生まれの子役で、
確かに身長はそう変わらないんだけど、弟のお兄ちゃんの言うことならなんでも信じているよ、という感じが2、3歳下の子のようで、間然するところがなかった。
向井万起男さんの書いた「君について行こう」がすごくすきで何十回読み返したかわからないほどなのですが、
ムッタの面接試験の場面では、
「びっくりハウスに入れられてぐるぐる回されて、わあ楽しい!って感じだと思います」
(だいたいこんな内容でした)
という、向井千秋さんが宇宙飛行士としての面接で明るくそう答えたのを思い出しました。
「最近発見した自分の一面」
という質問に、
「ほかのみんなよりシャンプーが泡立ちます」
と答えてしまって落ち込むムッタに、いや向井さんは宇宙をびっくりハウスと答えて平然としていたから大丈夫だ、
と言いたかった(笑)。
宇宙飛行士を目指すメンバーのなかにも、医師で大食いで天然な発言をし、とにかく屈託のない(でもいちばん優秀らしい)女性がいたのですが、
向井さんみたい…
と思ってしまいました。
ほんとうに見てよかった映画なのですが、
息子の宇宙観をいろいろ知ることも出来てしまい、
ガーーーンなのでした。
「地球からみれば宇宙は丸いよね」
…どこから?
どこから教えればいいですか?
ちなみに私は宇宙の星は地球の上をドーム状に覆っていると信じていたので、
理科に弱い血は強烈な優性遺伝と思われる。
てか息子のダメなところはみんな私の血なので困る。
なお、
息子の総括的な感想は、宇宙に行きたい、でも、弟がほしい、でもなく、
宇宙に行くのってお金がかかるんだね!
でした。映画に夢中で見入っていたんですけどね。
この胸を叩くポーズ、よかったなあ。
マンガはいろいろもろもろ一段落ついたら読もうと思います☆
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