「ほんとうのことをいってもいいの?」
パトリシア・C・マキサック 文
ジゼル・ポター 絵
ふくもと ゆきこ 訳
まずこの絵に惹かれて借りてきたのですが、
黒い肌の女の子が主人公です。
最近、黒人奴隷や南北戦争、差別やそこからたくましく成長した子どもの物語など、
黒人ついて描かれた絵本をよくみかけるようになりました。
描かれているのは黒人の子どもたちですが、
「ほんとうのことをいってもいいの?」は普遍的なテーマですよね。
嘘をついてお母さんに叱られたリビーは、
鏡の前でこれからはほんとうのことだけを言おうと決心しますが、
だいすきな友達のあたらしい服をみんながほめているところで、
靴下には穴があいてるわ。
その後もほんとうのことを言い続け、
リビーの周りからみんな離れていきます。
でも、
リビーにはなぜみんなが怒っているのかわからないのです。
お母さんに悩みをうちあけると、
「ほんとうのことを思いやりを持っていうのはいいことなのよ」
と諭されます。
自分も若い女性に自分の馬を役に立たないおいぼれ、と言われ傷つき、
そのときやっと、
ほんとうのことで人を傷つけることがわかったのです。
この女の子のように、本当のことをズバズバ言って周りを傷つけてしまう子どもの大人もいるけれど、
「思いやりをもって」
というお母さんの言葉がいいですね。
発達障害の子どもでも、本当のことを言って周りを困惑させることはよくあります。
うちの子も学校でも預け先でも、よくその言い方で注意されているし、
家ではもっともっと(笑)
でも、悪気はないのに本当のことを言って人を傷つけることは、
どうしても逃れがたいことでもある気がします。
言葉ってなんて難しいだろうと思う。
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