「世界を変えた6つの飲み物」
トム・スタンデージ
新井 崇嗣 訳 インターシフト発行(2007)
副書名:ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史
非常に興味深い本で、
なかでもビールとコカ・コーラの章がおもしろかったなあ。
発酵パンもビールも偶然から生まれたものですが、
メソポタミアの人々は、
パンを食べ、
ビールを飲むことで人は未開人から文明人になると信じていたようです。
また、
古代エジプト文明ではピラミッド建築の労働の対価もパンとビールでした。
パンとビールは一般的な食事と飲み物を表すと同時に、
幸運と健康を祈るというような意味で日常の挨拶にも使われ、
エジプト人は死後の世界で幸せに暮らすには充分なビールとパンが必要だと信じていて、
エジプトの墓からはビールの甕や、
パン焼きの様子を表す壁画や模型が見つかっているそうです。
ホップは中世の登場ですから、
メソポタミアでもエジプトでもホップで風味づけされていないビールだったのですが、
麦芽の味の濃いビールだったんだろうなあと思います。
私はあんまり冷えたビールより、常温のビールの方が美味しい気がしますが、
古代人のビールはどうだったんでしょう。
k.m.pの「エジプトのききめ。」を開いて、ビールの話を思わず探してしまいました。
ピタにターメイヤを挟んだ写真があって、古代人もたべていたのかなーと思ったり。
「世界を変えた6つの飲み物」にもどって、
コカ・コーラの章では、コカ・コーラの台頭にはライバル、ペプシの存在があった、
というので、
そういえば昔、ペプシのコマーシャルがけっこう大胆だったことを思い出しました。
いまはどうなのか分からないですが、コストの大部分が流通代と瓶詰め代であったことから、
同じ値段で2倍の量を売る(コカ・コーラ180mlにたいして360mlの瓶にした)作戦でコカ・コーラに迫る売り上げを稼いだそうです。
やるな!
それにしても、
飲料水の安全性が高い国の方がペットボトル入り飲料の消費も大きい、
って不思議☆
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