選者は檀ふみさん。
お父さんの檀一雄さんの「火宅の人」では、それどころじゃないのに料理の手はずを考えてしまう火宅の作家が出てきて、檀一雄の料理の本も好きでした。
ってそれはどうでもいいんだが、
前書きで檀ふみさんが、お母様が脳梗塞で倒れてから得意だった鯖鮨が不格好になり、
ああ、もっといろいろな昭和の料理を教えてもらうんだった、
と思ったことが書かれていて
思わず、「脳梗塞」に反応してしまった私だった。
この本には檀ふみさんが選んだ昭和23年から32年の「暮しの手帖」食のベストエッセイ集ですが、
どの1編もこの人が?というような方ばかりで、
平塚らいてうが栄養学を陰陽のバランスから説いているのにはクラクラした。何となく昔のひとだと思いこんでいたので
ビタミン・ミネラルのバランスから玄米食を勧めているのですが、
なんならいまのクロワッサンに載せても遜色ないんじゃ…と思った。ブルーソックスやるな!
さて、
タイトルとなった
「バナナは皮を食う」は牧野富太郎のエッセイ。
じつは私たちがたべているねっとりした部分は、皮なんですって。
外側の黄色いのが外果皮、クリーム色の実におもえる部分は内果皮。
イチゴの実は茎の末端というのは知っていましたが
もっといろいろ勉強したいなーと思いましたよ。
牧野博士は小学校の教科書で親しみのある人物ですが、
家庭のお母さんがこういう話を子どもにしてやれるような日本になってほしいと希望しています。
大丈夫、だんだんそうなっていってますよ(笑)
博士、とりあえず次回の読みきかせで、
「バナナは皮を食う」を「つかみ」に使わせてもらいます(笑)。
他にも錚々たるメンバーによるエッセイがまとめられています。
時代のせいかおにぎりの話が多くて、
ちょうど「食品の裏」でコンビニのおむすびには食品添加物がどれくらい使われているかを読んだところだったので、
いろんな意味で、
昭和は遠くなりにけりだなーと思った私でした。
「バナナは皮を食う」、映画「三丁目の夕日」の少し前の時代ですが
「連動」読書にオススメします☆
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