
レモン4個分のビタミン配合、
という表現をよく見聞きしますが、
なぜレモンに換算するのか?
1987年に農林水産省が「ビタミンC含有菓子の品質表示ガイドライン」によって「レモン1個分のビタミンC」は20mgを基準とするよえに定めたから。
しかしこのガイドラインは2008年に廃止され、レモンを基準とした表現の妥当性については多くの意見があり、
結論はでていません。
でもレモン=ビタミンCって強烈なイメージですよね。
ビタミンCについてはいちばん身近な、ありふれたビタミンと思っていましたが、
その発見のきっかけとなったのは大航海時代の壊血病。
治療法をみつけたのは18世紀の中頃の航海医師ジェイムズ・リンド。
壊血病にかかった水平達にオレンジとレモンが効果的であることを発見したのです。
そこから純粋なビタミンCの化学合成までまた長く、
1937年、ハンガリー出身の生化学者、アルベルト・セント=ジェルジが純粋なビタミンCの単離に成功したことによって、ノーベル化学賞を受賞しています。
なぜ人類はビタミンCを体内で合成できないのか。
まだ定説はないそうですが、私がいちばん納得した仮説は、ビタミンCが大脳の発達にとってマイナスの働きをするからではないか、という説ですね。
ビタミンの働きはまだすべて解明されてはいないのですが、そのまだ発見されていないビタミンCの脳にとってよくない働きをストップさせるために、
ビタミンC生成遺伝子GLOが破壊されたのではないか、というものです。
人間とサルの一部、モルモット以外の動物はビタミンCを体内で作れるのですー
逆に人類は作れるがほとんどの動物がつくれないものが、尿酸。
痛風の原因というイメージがつよいために、生成できてもうれしくないですが、
ビタミンCと同じく、抗酸化力がつよく、活性酸素を消去してくれる働きがあるのです。
つまり、仮説ですが、
人類は大脳の発達にとってマイナスの働きをもつビタミンCの体内生成をやめたかわりに、同じく活性酸素を消去してくれる尿酸を体内で生産する道を歩んだ、ということ。
仮説ですが、おもしろーい!と納得してしまいました。
ちなみに尿酸を体内で生成できるのはニワトリと一部のサル。
ってことはニワトリだけがビタミンCも
尿酸も体内で生成できるのでは…。
すごいぞニワトリ。
ビタミンCのアンチエイジング、抗酸化力、老化を防ぐ力があるかかなあははっきりした結論はでていません。倫理的に問題があり、人間をつかった臨床実験はできないからです。
マウスをつかった実験ではビタミンCの摂取量がすくないマウスは寿命が短かったのですが、これが必ずしも人間にあてはめることはできないのです。
解明はこれからの科学の進歩に委ねられています。
科学アレルギーなので読むのに時間がかかりましたが、
あくまでも仮説、あくまでもマウス実験(その実験のために体内でビタミンCを生成できないマウスを作るのがすごいと思った)という科学的な思考方法がためになりました。
なぜ野菜は体にいいのですか、なぜ野菜にはビタミンが豊富なのですか、
シンプルなクエスチョンを大切にしようと思った私です。
野菜がなぜビタミンCをつくるか、まだ解明されていません(笑)!
もっともっと、勉強しなきゃね!
ということでやっと本を読み終わったので、近くの図書館まで行ってきます♫