平成10年発行の本ですが、こういう内容の本はあまりないので、
パン作りの本としても役に立つと思いますが、
パン文化についてのサブテキストとしてもわかりやすく、
親しみやすいのではないでしょうか。
西アジアのホブス、ピタ、ベーグル、西アジア(トルコ)のエキメキ、
エジプトのエイシ、インドのナン、チャパティ、
中国の花捲、焼餅、メキシコのトルティーヤ、ブラジルのポン ジ ケージョ。
いまあげたのはよく耳にするエキゾチックなパンですが、
40種近いパンとそのパンと一緒にいただく料理がその国の文化や風俗などとともに
紹介されています。
昔はパンというとヨーロピアンのイメージでした。
フランス人が朝食にたべるクロワッサンとカフェオレ、
お洒落なひとが抱えてあるくながーいフランスパン(バゲットという名前はあまり一般的じゃなくて、
あの棒状の長いパンはフランスパンとだけ呼ばれていました)。
でもパンの発祥は古代メソポタミア文明。
当時は無発酵の平らな焼きパンでしたが、
やがて古代エジプト人が発酵パンを偶然からつくり、
エジプトからギリシャ、ローマへとパンは伝えられ、発展していったのでした。