これも野菜ソムリエのテキストに載っていた参考図書の一冊だったと思います。
あっさりした書き方なのに、ひきつけられる。
「野菜の小史」も興味深いのですが、
「野菜のポートレート」は野菜の歴史上のエピソードや小説、戯曲のなかの一節をひいて、
わかりやすく興味深いエピソードが連なっています。
古代ギリシャ・ローマではキュウリ熱愛され、美食家の皇帝たちのために、キュウリは太陽の方向に向けた箱の中で栽培されたそうです。
古代エジプト人たちのタマネギ崇拝。思わず「パタリロ!」と澁澤龍彦を連想します。
キャベツ畑の真ん中で演説の練習をした修道士。
絵が浮かぶようなエピソードばかりで、野菜について知ることが楽しくなります。