カポディモンテ美術館展 1 アンテアのまなざし | 菅原初代オフィシャルブログ「魔女菅原のブログ」

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国立西洋美術館(上野公園)


2010年6月26日~9月26日(日) 9:30~17:30(入場は閉館の30分前まで)


休館日 月曜日と9月21日。9月20日は開館♪






ふと、なにげなく目に入った一枚のポスターから、


行ってみようかなと思った「カポディモンテ美術館展」。



この女性像が胸を射たんですねー。


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タイトルは「貴婦人の肖像(アンテア)」。



アンテアとは、16世紀前半のローマの高級娼婦で、

この絵を描いた、


パルミ・ジャニーノも魅了された女性だそうです。


高級娼婦、または高貴な家柄の娘、花嫁、


いや、普遍的な女性美を描いたのだとも。



ほんものは誰だ、



というよりも、


この絵のもつ魅力にただ浸っていたい気がします。



金色の上着にはリボンが縫いこまれ、膨らんだ袖は当時の流行だそうです。


日本の着物のような打ち合わせからのぞく、白い豊かな胸。



女学生みたいなひっつめ髪は当時の流行で、細い三つ編には黒いリボンが編みこまれ、

中央にルビーと真珠の大きな粒をあしらった宝石づかいのネットでまとめられています。


耳にも揺れるイヤリングが揺れています。


首にもチェーンの首飾りが垂れ、左の小指にはスクエアカットのルビーの

指環を嵌めています。


この細かなアクセサリーや衣装のディティールをみると、モデルはほんとうにいて、

画家のまなざしが隅々まで注がれて描かれた絵なのだという気がします。



この絵はやはりいちばん人気がありましたが、


八月下旬の平日という、みなあまり美術館に行きたがらない頃あいだったのか、

じっくり時間をかけてみることができました。



解説ではふれてなかったのですが、貴婦人が肩からかけているテンの毛皮の、


鋭い歯牙と獰猛な顔つきが、貴婦人の印象をよりいっそう謎めいたものにしている気がしました。



優雅でありながら野性的で、端正でありながら放恣、拒みつつ誘うという、

相反する彼女の特徴をさらに強調しているような…。



毛皮はエロティックな装飾品であると同時に、剥奪された命でもあります。